ブラジル、インフレ率は高水準も今後は低下が見込まれる | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル、インフレ率は高水準も今後は低下が見込まれる 中南米 ブラジル

8月のブラジル拡大消費者物価指数は前年同月比+9.49%の上昇となりました。引き続き2015年は9%を超える物価上昇が見込まれていますが、2016年以降は一時的な上昇要因が消えることから物価の低下が予想されています。

8月のブラジル拡大消費者物価指数、前年同月比+9.49%の上昇

2015年10月7日にブラジル地理統計院(IBGE)が発表した9月のブラジル拡大消費者物価指数は前年同月比+9.49%の上昇となり、8月の同+9.53%よりは鈍化したものの、僅かではありますが市場予想の同+9.48%を上回っており、依然として高い水準で推移しています(図表1参照)。なお前月比では+0.54%の上昇となり、8月の同+0.22%よりも高い上昇となりました。物価上昇の内訳を見ると、住居が前年同月比で+18.17%、食料・飲料が同+10.06%とそれぞれ高い伸びを示し、全体の物価を押し上げた大きな要因となっています。一方、通信(同+0.26%)や衣料(同+3.68%)、家事用品(同+4.31%)などは相対的に低い伸びで、安定的に推移していることがわかります。

どこに注目すべきか:今後の物価動向、金融政策、通貨レアルの動向

9月も引き続き高い上昇が見られたブラジルの物価ですが、今後の動向については、ブラジル中銀の「四半期インフレ・レポート」によれば、通貨レアルが1ドル=3.9レアル、政策金利が14.25%で維持された場合、2015年末で前年同月比+9.5%、2016年末で+5.3%と依然としてターゲット中央値である同+4.5%を上回る水準での推移を予想していますが、2017年7-9月期には同+4.0%とインフレ目標の中央値+4.5%を下回るまで低下するとの見通しが示されています。また中銀による週次の市場調査でも2015年末で前年同月比+9.53%、2016年末で同+5.94%と中銀予想よりは高いものの、低下傾向を示すことが市場のエコノミストなどにより予想されています。足元の物価上昇は、通貨レアルの下落に加え、長引く干ばつや公共料金の値上げなどが一時的な要因として大きく影響しており、これらの要因が消えることで、2016年以降のインフレ率低下が予想されています(図表2参照)。

このようにインフレ率が高水準で推移する中、ブラジル中銀は2015年7月まで継続して利上げを実施してきましたが、9月の金融政策委員会では14.25%での据え置きが決定されました。声名文には「2016年末に目標水準までインフレ率を収れんさせるためには、現行水準の政策金利を長期間にわたって維持することが必要」と言及されています。足元の物価水準も中銀が予想する水準に近いことから、ブラジルの金融政策は、当面は現行の政策金利での様子見になると予想されます。

このように金融政策などの効果などで、来年以降、インフレ率の低下が見込まれていますが、大統領と議会の対立や財政健全化の遅れなどの政治的な問題に加え、中国経済の減速懸念や米国の利上げ動向などの外部要因により通貨レアルが下落し、インフレ圧力を高める可能性もある点には注視が必要と考えます。

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


関連レポート

一覧へ

ページの先頭へ戻る