中国貿易統計、輸入は市場予想を下回るマイナスだが | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国貿易統計、輸入は市場予想を下回るマイナスだが アジア 中国

中国の9月の輸入減少は、世界の需要動向に影響を与える中国の内需回復が依然鈍いことを示唆すると見られるものの、輸出の落ち込みは小幅で、極端な悲観論より、回復の要因にも注意を払う必要があると考えています。

中国貿易統計:輸入は予想を下回るも、輸出はマイナス幅が縮小

中国税関総署が2015年10月13日発表した9月の貿易統計によれば、米ドルベースで輸入は前 年同月比20.4%減と前月の同13.8%減、市場予想の同16.0%減を下回りました。一方9月 の輸出は同3.7%減とマイナスであったものの、前月の同5.5%減、市場予想の同6.0%減を上回 りました。その結果、 9月の貿易黒字は約603億ドルとなりました(図表1参照)。

人民元ベースで見ても、傾向は同じで、例えば、輸入は前年同月比17.7%減と8月の同14.3% 減から下げ幅が拡大し、11ヵ月連続の減少となりました。

どこに注目すべきか:貿易収支、輸入数量、輸出相手、五中全会

中国の9月の貿易統計の輸入減少は、世界の需要動向に影響を与える中国の内需回復が依然鈍いことを示唆すると見られるものの、輸出の落ち込みは小幅で、極端な悲観論より、回復の要因にも注意を払う必要があると考えています。

まず、9月の中国貿易統計全体を振り返ると、最近の傾向である輸出は予想ほど落ち込まず、一方輸入は低調で、結果貿易収支は改善という傾向が続いています(図表1参照)。

次に、輸入金額がマイナスとなった背景は明らかに商品価格などの輸入物価の下落によります。先の貿易データで示されたように輸入金額は前年同月比でマイナスとなっていますが数量については大幅な落ち込みは見られません。例えば、原油や鉄鉱石の輸入数量を見ると、月ごとの変動は見られますが、概ね増加傾向と見られます(図表2参照)。ただし、2014年後半から2015年前半には数量も一時的に鈍化する傾向が見られました。

輸出も3ヵ月連続で前年同月比がマイナスとなっていますが、輸出についてはマイナス幅が縮小しています。その背景を中国の輸出相手国統計で確認すると、景気が相対的に底堅い米国やASEAN(東南アジア諸国連合)向けの輸出がシェアを拡大させるなど、主要な貿易相手への輸出に改善傾向が見られます。ただし、ブラジルなど南米やロシアへの輸出は相手国の景気を反映して軟調でした。

このように中国の貿易統計は、輸出だけに景気の反転を期待するのは荷が重いものの、底打ちの兆しも見られました。なお、8月の中国人民銀行(中央銀行)による事実上の人民元切り下げにより輸出競争力が拡大したか判断するにはもう少し時間が必要と思われます。

最後に、今後の注目はようやく日程(10月26〜29日)が決まった第18期中央委員会第5回総会 (5中全会)です。中国の中期目標(第13次5ヵ年計画(2016〜20年)の基本方針が討議、策定される見込みです。中国の財政政策の出遅れ感は5中全会待ちという面もあったと見られるだけに、市場の期待外れに終わるのかどうか、討議の内容に注目しています。

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