ブラジル、政策金利が据え置きも声明文に変化 | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル、政策金利が据え置きも声明文に変化 中南米 ブラジル

ブラジル中銀は政策金利を据え置いたものの、声明文の内容を一部変更し、インフレ悪化に対する警戒姿勢を示しました。しかし、景気後退も深刻で、今後のデータ次第ながら、政策金利を当面据え置く可能性が高いと思われます。

ブラジル中銀:高インフレと低成長で政策金利を14.25%で2会合連続の据え置き

ブラジル中央銀行は2015年10月21日の金融政策委員会で市場予想通り政策金利を14.25%に全会一致で据え置きました(図表1参照)。据え置きは2会合(9月と今回)連続となります。声明ではインフレ率が目標に収れんする時期に関する表現が変更されたことと、長期間にわたり政策金利の水準を維持する方針が声明に盛り込まれました。

どこに注目すべきか:金融政策会合、声明文、インフレ目標、政局

ブラジル中銀は政策金利を据え置いたものの、声明文の内容を一部変更、インフレに対する警戒姿勢を示しました。しかし、景気後退も深刻であることから、今後のデータ次第ながら、政策金利を当面据え置く可能性が高いと思われます。

ブラジルの注目ポイントは以下の通りです。

1点目は、声明文の変更です。ブラジル中銀の声明文は通常あっさりした内容で、変更はほとんど見られませんが、今回は2ヵ所変更されています。まず、前回(9月)の声明ではインフレ率が目標(4.5%)(図表2参照)に収れんするのは2016年末までとしていましたが、今回の声明では金融政策の予想期間内で収れんを実現させると変更しています。インフレ率が低下する時期がやや不透明となった印象です。2ヵ所目の変更は、インフレ率を収れんさせるために「警戒姿勢を維持する」との文言が追加されました。詳細については10月末に公表される議事録で確認する必要がありますが、これら2ヵ所の変更は、インフレ懸念の高まりで警戒を強めていることが想定されます。

2点目は、今後想定されるブラジル中銀の対応です。インフレ目標の上限(6.5%)を超える9%台(前年同月比)で消費者物価指数(CPI)が推移している状況ですがGDP(国内総生産)成長率もマイナス圏で推移(図表2参照)していること、また、9月のインフレレポートでブラジル中銀が想定する経済指標(2015年インフレ率9.5%、成長率マイナス2.7%等)から小幅な乖離に止まっていることから政策金利は当面据え置く可能性が高く、インフレ率の大幅な上昇などがない限り利上げは考えにくいと見られます。逆に言えば、金融政策の余地はきわめて限定的と思われます。

最後に、他の政策の可能性ですが、更なる格下げの懸念が続くブラジルでは財政政策の余地は限られると見られます。社会主義的な現金給付の改革(抑制)など大幅な引き締めと効率的なインフラ投資への配分の組み合わせなど政治的に困難な政策に取り組む必要がありますが、ブラジルの政局は混沌としており先行きは不透明です。低い支持率と弾劾裁判のリスクが懸念されるルセフ大統領と、対案に乏しい野党が足を引っ張る状況から脱却しない中では、投資家の信頼回復は期待しにくいとも見られます。

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