ブラジル、状況の改善には打開策が求められる | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル、状況の改善には打開策が求められる 中南米 ブラジル

ブラジル中銀は10月の金融政策委員会(COPOM)議事録を公表しましたが、景気後退の中で、通貨安や財政問題、高インフレが問題とされており、政策対応の手詰まり感と政治の混乱について打開策が求められる状況です。

ブラジル中銀、COPOM議事録公表通貨安、財政問題、高インフレが問題

2015年10月29日、ブラジル中央銀行は2015年10月21日に開催された金融政策委員会(COPOM)の議事録を発表しました。その中で中銀は、通貨安と財政問題、高水準で推移しているインフレが同国にとって大きな懸念となっていると指摘しており、ブラジルの政策金利は当面、引き締められた状態が継続されるものと見られます。

どこに注目すべきか:政治の混乱、政策対応の手詰まり感

中国の人民元引下げ後に見られた新興国経済に対する過度な悲観は後退していますが、ブラジルの状況については、改善していないと見られ、ブラジル中銀は、今後も難しい舵取りが求められると考えます。このような中、ブラジルでは次の2点で打開策が求められています。 政策対応の手詰まり感:ブラジルでは、インフレ率が上昇すると消費が低下する傾向があり、インフレ抑制策を継続する必要があります(図表1参照)。現在、中銀が政策金利を14.25%で据え置いているのもインフレへ対応を重視していることのあらわれです。先のCOPOM声明では更なる利上げの可能性も示唆されましたが、その背景にはレアル安によりインフレ率低下の兆しが見られないことがあります(図表2参照)。しかし、高金利は投資コストなどに影響し、ブラジルでは景気後退も深刻となっています。したがって、中銀が利上げに動くのは更なる大幅なレアル安に見舞われた場合のみと考えられます。

一方、財政政策は格下げ懸念もあり、引き締めが必要な状況です。ブラジルの財政が悪化した最大の要因は過剰な補助金や社会保障など放漫な財政運営であり、その結果、政府の負担は重いが投資は少ないといういびつな財政構造となっています。そのため、補助金などを削減し、インフラ投資への配分を高めることにより、財政の建て直しと経済の成長を目指すことが必要と考えられますが、そのためには対立している政府と議会の結束が必要といえます。

政治の混乱:ブラジルでは政府(大統領)と議会の激しい対立が解消する兆候が一向に見られていません。ルセフ大統領の支持率が低い中、議会は対決姿勢を強めており、2016年予算の可決は先延ばしとなることが懸念されます。ブラジル政局の先行きは不透明で、(メインシナリオではありませんが)弾劾裁判によるルセフ大統領の解任にまで発展するのかについても、依然として先行きは不透明な状況です。現時点では、政治の落ち着きが最も重要な課題といえます。

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