中国、投資も捨てたもんじゃない | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国、投資も捨てたもんじゃない アジア 中国

中国の経済指標で底堅い小売売上高が示された一方、製造業や投資は軟調な傾向が示されました。中国当局が主導する投資から消費への構造改革を示唆する内容ですが、投資の下落傾向がどこまで続くか注視は必要です。

中国経済統計:10月の工業生産は金融危機以来の低い伸び、小売売上高は底堅い伸び

中国国家統計局が2015年11月11日発表した10月の工業生産は前年同月比5.6%増と市場予想(同+5.8%)、前月(同+5.7%)を下回りました。今年3月と同じ伸び率で、それ以前では2008年来の小幅な増加となりました。また、10月の固定資産投資は前年比+10.2%と市場予想(同+10.2%)に一致し、前月(同+10.3%)を下回り、2000年以来の小幅な伸び率にとどまりました(図表1参照)。

一方、10月の小売売上高は前年同月比+11.0%と市場予想、前月(共に同+10.9%)を上回り、2015年に入って最も大幅な伸びとなりました。中国経済の従来型の成長エンジンが低調な中、消費主導型経済への移行が徐々に進んでいる状況が示唆される結果となりました。

どこに注目すべきか:個人消費、投資、鉄鉱石輸出、住宅価格

11日に公表された中国の経済指標で底堅い小売売上高が示された一方、製造業や投資は軟調な傾向が示されました。

中国当局が主導する投資から消費への構造改革を示唆する内容ですが、投資の下落傾向がどこまで続くか注視は必要と見ています。

中国の習近平国家主席が方針と示した今後5年間の経済成長率(最低で)6.5%を達成するには消費の回復と共に、投資の底打ちも確認する必要があると思われます。理由は、中長期的には間違いなく必要と見られる構造改革ですが、短期的に推し進めるのは困難と思われるからです。米国や日本では消費がGDPに占める割合は概ね6~7割程度ですが、中国では三中全会(図表2参照)後の2014年であっても4割を下回り、2013年と比較して変化は小幅です。

そこで、中国の今後の投資の動向を占う上で関連する指標に注目すると、底打ちの兆候も見られます。例えば、オーストラリア(豪)の中国向け鉄鉱石輸出額を見ると、2013年末からの下落傾向に底打ちの兆しも見られます。また、豪統計局のデータであることも、注目点です(図表2参照)。

住宅投資は主要70都市の住宅価格動向を見ると住宅価格に底打ち感が見られます。ただし、注意しなくてはならないのは回復の兆しは主要都市に限られており、地方の住宅投資は下落が拡大している状況だということです。

最後に、工業生産は全体ではエネルギー関連が伸び悩んだことなどを受け軟調な伸びとなりましたが、自動車に底打ちの兆しも見られました。自動車販売も10月には上昇しており、背景として金融緩和と、自動車取得税の軽減措置などが考えられます。中国当局の景気対策が徐々に効果を発揮し始めた可能性も考えられます。当面、金融、財政からの追加的な景気対策が必要と思われます。

 

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