10月の欧州乗用車新規登録数、ドイツ車の売れ行きは? | ピクテ投信投資顧問株式会社

10月の欧州乗用車新規登録数、ドイツ車の売れ行きは? 欧州/ユーロ圏 ドイツ

独VWの排ガス不正発覚後、初めて丸1ヵ月の販売実績を反映した新規登録数は前年同月比でマイナスに転じ、シェアも10月に低下しました。ただ欧州全体ではペースダウンしたものの26ヵ月連続のプラスを確保しています。

欧州10月乗用車新規登録数(販売台数):前年同月比2.9%増の110万台、前月下回る

欧州自動車工業会(ACEA)が2015年11月17日発表した10月の欧州新規登録数は、欧州連合(EU)(以後欧州)に限ると前年同月比2.9%増の110.4万台となりました(図表1参照)。一方、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の新規登録数は、排ガス不正問題が響きグループ全体で0.8%減少となりました。VWの市場シェアは前年同期の26.1%から25.2%に縮小しました。独ダイムラー(DAI)の新規登録数は20.9%、独BMWは12.8%それぞれ増加しています(図表2参照)。

どこに注目すべきか:欧州乗用車新規登録数、シェア、VW

独VWの排ガス不正発覚後、初めて丸1ヵ月の販売実績を反映した10月の新規登録数は前年同月比でマイナスに転じ、シェアも低下しました。ただ欧州全体の新規登録数はペースダウンはしたものの26ヵ月連続のプラスを維持し、業界全体への影響は現状では小幅に止まっているとも見られます。 まず、欧州の乗用車新規登録数の推移を中長期的に見ると、欧州債務危機が悪化した2011~13年前半に落ち込みましたが、2014~15年は回復傾向が見られます(図表1参照)。

しかし2015年10月はVWの落ち込みなどを受け、回復ペースにブレーキがかかった数字と見られます。また、図表1のデータは新規登録数の伸びを示しますが、登録までの期間が数週間に及ぶケースでは9月末に起きたVWの落ち込みが10月分のデータに反映されていない可能性があると指摘する市場関係者もおり、VWショックの程度は来月分も確認する必要があると思われます。

ただし、次の点に注目すると、欧州自動車産業全体への影響は小幅に止まる可能性も考えられます。

まず、欧州の乗用車販売パターンを見ると9月が高く(3月も高い)、10月が低く、8月が最も低い季節性は2014年にも見られた現象で、10月の低下は季節性の可能性もあります。

2つ目は他メーカーへの影響が、今の所、小さいと見られることです。同じドイツのダイムラーやBMWは2桁の伸びを確保しているからです(図表2参照)。

最後に、同じフォルクスワーゲン・グループであるアウディやポルシェの10月の伸びをEU内で見ると前年同月比各々+4.1%と+13.9%とプラスを確保、影響は限定的であったと見られます。

ただし、全体への影響が仮に小さかったとしても、VWの業績となると、想定される巨額の賠償責任や訴訟費用、販売価格の引下げなどが当面重荷となることは懸念されます。

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