2極化する中国不動産市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2極化する中国不動産市場 アジア 中国

中国の不動産価格は主要都市で大幅に上昇していますが、回復は一部の地域に偏っており、大都市と地方都市で2極化しているといえます。中国政府がどのようにバランスよく不動産市場を回復させるのかが注目されます。

中国の大都市で住宅価格が大幅上昇、政府は沈静化に向けた措置を検討

中国の住宅価格は、2014年後半から2015年前半にかけて低迷した後、回復傾向にあります。全国70都市の新築住宅用建物の価格変化を見ると、2015年前半を底に前年比で価格が上昇している都市が増えていることがわかります(図表1参照)。4大都市(北京、上海、広州、深セン)などの主要都市については、2016年1月の新築住宅価格が深センでは前年比+51.9%上昇、上海では同+17.5%上昇となるなど、高い伸びを示しており、一部の都市で住宅市場が加熱している可能性が懸念されはじめています(図表2参照)。

陳政高・住宅都市農村建設相は「われわれは『Tier1』市(主要都市)の住宅価格の変動に特に注目しており、これらの当局と緊密に連絡を取っている」と発言し、中小規模の住宅供給を増やし、違法な取引を取り締まっていくとしています。

どこに注目すべきか:2極化、地方都市への拡大

ここまで4大都市をはじめとする大都市で不動産価格が上昇した背景には、株式市場の資金が規制緩和が期待される不動産投資に向かったことがあります。2015年6月以降、株式市場が下落する一方、金融緩和が実施されており、不動産市場に資金が向かったと考えられます。

次に当局による規制緩和も不動産価格を押し上げる要因となっています。中国政府は利下げや住宅ローンの頭金に関する規制の緩和、住宅取得税などの軽減を実施するなど、不動産セクターへの締め付けを緩めています。

また深センについては、経済特区であることの効果もあったとみられます。深センについては、土地、住宅ともに供給不足である一方、同市に集積するテクノロジー企業の幹部などからの旺盛な需要があることから、不動産価格が大幅に押し上げられたと言えます。

このような中、今後の注目は住宅市場の回復が大都市から地方都市へと拡大していくかという点です。現時点では、住宅価格の回復は大都市など一部の地域に偏っており、中国政府は住宅バブルは抑えつつ、地方の住宅市場の活性化を模索する展開が想定されます。実際に直近に発表された住宅市場の規制緩和は大都市を除いたものとなっています。

2016年2月2日に、中国人民銀行と中国銀行業監督管理委員会は、北京、上海、広州、深セン、三亜を除く大半の都市を対象に住宅ローンの頭金比率を1軒目の場合は25%から20%へ、2軒目の場合は40%から30%へ、それぞれ引き下げました。

大都市と地方都市で不動産市場が2極化する中、中国政府がどのようにバランスよく不動産市場を回復させるのかが注目されます。

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