ブラジル大統領弾劾裁判への道のり | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル大統領弾劾裁判への道のり 中南米 ブラジル

市場ではルセフ大統領の弾劾裁判は現在のブラジル政局の停滞打破への期待もありますが、弾劾裁判可決の行方は不透明であること、また仮に弾劾成立となっても、後継者への期待が高まっていない点に注意が必要と見ています。

ブラジル民主運動党(PMDB):連立離脱、弾劾投票控えたルセフ大統領に打撃

ブラジル大統領の所属する労働党と連立を組むブラジル民主運動党(PMDB)が2016年3月29日に連立政権から離脱しました。PMDBはルセフ政権で6つの閣僚ポストを獲得しましたが、全員辞任の意向です。議会の弾劾投票を控えるルセフ大統領にとり打撃となる可能性があります(図表1参照)。

PMDBの連立離脱は予想されていたため、発表後のレアルの動きは小幅に止まりました。

どこに注目すべきか:ブラジル弾劾裁判、3分の2、副大統領

市場ではルセフ大統領の弾劾裁判は現在のブラジル政局の停滞を打破するきっかけになるとの期待もあります。しかし、弾劾裁判可決の行方は不透明であること、また仮に弾劾成立となっても、後継者への期待が高まっていない点に注意が必要と見ています。

まず、ルセフ大統領に対する弾劾裁判の流れを確認します。

2015年12月、野党はルセフ大統領が国営石油公社の汚職を見逃したなどの理由でブラジル議会下院に弾劾請求を行い、2016年3月に下院に特別委員会が設置され、弾劾裁判実施の可否を審議しています。仮に成立した場合、下院で弾劾裁判の採決が行われます(早ければ4月)。

次に下院が賛成多数(3分の2以上、342議席)となれば上院に送られ弾劾手続き継続の可否を問う採決が行われます。

ここで過半数が賛成した場合、ルセフ大統領は180日の離任、テメル副大統領が代行(暫定大統領)、上院に弾劾法廷が設置されます。弾劾法廷が罷免とし、上院で弾劾採決が行われます。そこでも3分の2(54議席)以上の賛成となればルセフ大統領は失職、テメル副大統領が大統領に昇格します。以上の流れを踏まえ、市場にブラジルの政治改革の前進を期待する声もありますが、次の点には注意が必要です。

1つ目はPMDBが政権を離脱したことで、野党は過半数を超えたと見られますが、上院、下院共に弾劾裁判成立に必要な3分の2を超えていないと見られます(図表2参照)。連立与党の進歩等、共和国党など連立に止まるべきかを検討している他の政党が弾劾裁判の行方を左右すると見られます。

2つ目は弾劾成立(またはルセフ大統領の途中辞任)の場合2018年までの任期を得る可能性があるテメル副大統領です。

中立で堅実な政策運営は評判です。しかし、国民からの知名度は低く、人気が高いとはいえません。市場が期待する財政改革には国民の理解が必要なだけに懸念もあります。手続き上困難かもしれませんが、選挙が望ましいのかもしれません。

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