中国、少々の改善は政策に影響がないと見る | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国、少々の改善は政策に影響がないと見る アジア 中国

中国のインフレ率は足元上昇傾向ですが、背景は一時的であり、金融緩和政策転換の理由とはなりにくいと見られます。また、為替や景気に金融緩和政策維持の上での注目点はありますが、いずれも影響は限定的と見られます。

中国3月消費者物価指数:前年同月比で2.3%の上昇、主な背景は食品価格の値上がり

国家統計局が2016年4月11日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.3%上昇し、前月(同2.3%上昇)と並び、引き続き高い伸びとなりました(図表1参照)。ただし市場予想(同2.4%)は下回りました。

どこに注目すべきか:中国CPI、人民元、PMI、不動産価格

中国のインフレ率(CPIの前年同月比)は足元上昇傾向ですが、上昇の背景は一時的要因であり、金融緩和政策を転換する理由とはなりにくいと見ています。また、為替や景気にも金融緩和政策を維持するべきかを占う上で注目すべき点も見られますが、いずれも影響は限定的と思われます。

まず、前年同月比2.3%と比較的高い伸びとなったインフレ率ですが、中国当局が目標とする3%に近づきつつあります(図表1参照)。ただし、内容を見ると食品価格(同7.6%上昇)などが主な押し上げ要因です。食品の中でも、豚肉、野菜などが値上がりの中心で、春節(旧正月)の影響が大きいと考えられ、インフレ率の上昇は一時的と見られます。食料品やエネルギーなどを除いたコアCPIは3月が前年同月比+1.5%と落ち着いており、上昇傾向とは見られません。

次に、為替や景気動向等が、中国の金融緩和姿勢維持に影響するかを占います。

最初に、人民元の動向です。2015年8月と2016年年初の人民元安はドル建債務膨張を懸念し中国並びに世界の株式市場は下落しました(図表2参照)。過去の中国当局と市場との対話は不十分で、懸念の拡大が通貨安・株安を引き起こした面も見られるだけに、当局は市場に最大限配慮し、金融緩和政策の目的を景気対策として明確にする必要があると見られます。

なお、中国景気に回復の兆しは見られます。例えば、3月の政府系製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.2と景気の拡大・縮小の目安である50を超えています。ただし、回復したとはいえ水準は50程度と低く、回復は政策頼りの面が強く、回復の維持には金融緩和策の継続が必要と見ています。

最後に、大都市の不動産価格にはバブルのような上昇が見られることも金融緩和拡大の足かせとなる懸念もあります。ただし、不動産市場の過熱は不動産取得の規制緩和の行き過ぎが原因と見られます。また、不動産市場が過熱しているのは大都市の一部に限られ、地方は下落するという2極化が実態です。そこで、不動産市場の過熱には問題の起きている都市の不動産規制の強化での対応が既に見らます。当面効果を見守る必要はあるものの、金融緩和策を転換するまでにはいたらないと見られます。

中国には過剰生産の解消などの本丸も控えるだけに、財政も含め当面政策のてこ入れが維持されると思われます。

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