ブラジル政局、考えるヒント | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル政局、考えるヒント 中南米 ブラジル

ブラジル下院の特別委員会で弾劾勧告が可決したことでルセフ大統領への弾劾裁判の手続きは一歩進んだ格好ですが、今日のヘッドライン2016年3月31日号で指摘したように、ブラジルの問題解決のハードルは高いと思われます。

ブラジル大統領弾劾手続き:ブラジル下院特別委員会で可決

ブラジル下院の特別委員会は2016年4月11日、ルセフ大統領の弾劾の是非を巡って特別委員会(65議員で構成)は賛成38、反対27で弾劾勧告を可決、下院本会議で審議することを決めました。本会議での投票は早ければ4月17日にも行われる可能性が報道されています。ルセフ大統領は再選を果たした2014年の大統領選挙前に、社会保障関連の予算を不正操作したとして2015年後半に野党がルセフ大統領への弾劾を請求しています(図表1参照)。

どこに注目すべきか:特別委員会、副大統領、違法献金疑惑

ブラジル下院の特別委員会で弾劾勧告が可決したことでルセフ大統領への弾劾裁判の手続きは一歩進んだ格好です。ただし、今日のヘッドライン2016年3月31日号で指摘したように、ブラジルの問題解決のハードルは高いと思われます。

まず、市場ではルセフ大統領の弾劾により新体制が生まれ、ブラジルの構造問題解決が進展するとの期待が見られます。レアルの足元の回復は原油価格の落ち着きと共に、弾劾裁判への期待も含まれていると見られます(図表2参照)。

下院の特別委員会(弾劾の是非を検討)承認結果は下院本会議に送られ、早ければ4月17日にも賛否を問う採決が下院で行われる見通しで、弾劾の手続きは一歩進んだ印象ですが、不確実要因も残ります。

まず、現地の報道を見ると、下院議員で弾劾に賛成なのは現時点で300議席を下回るとの見通しが大半で、可決に必要な342議席(下院の定数は513議席)の確保は微妙な情勢です。仮に反対が171議席集められなくても、賛成議席が342を下回れば弾劾は不成立となるだけに、野党が今後どこまで弾劾賛成票を伸ばせるかが市場動向を左右する展開も想定されますが、ハードルは低くないと見られます。

次に、仮に弾劾成立(またはルセフ大統領の辞任)の場合、2018年までの任期を得るテメル副大統領の国民からの知名度は低く、人気が高いとはいえない状況に変化は見られません。構造改革という国民の理解が求められる政策を進められるか、市場は冷静に判断する必要があると見ています。

なお、ルセフ大統領には、弾劾とは別に、2014年の大統領選挙における違法献金疑惑の捜査も進行中です。時期は不透明ながら、仮に違法献金で選挙結果が無効と判断された場合、正副大統領の辞任、再選挙というシナリオも想定されます。

ブラジルの今後の政局は様々な可能性があり正確に予測することは困難と思われますが、市場動向を占う上では今後想定される政権が構造改革を進める政権かどうかを押さえることが大切と見ています。

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