中国、権威ある人物とは | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国、権威ある人物とは アジア 中国

最近人民日報の「権威ある人物」の発言が当局の意図を伝えているのではと市場でも注目されているようです。ただし「権威ある人物」の正体は不明で、信頼度の点で問題があるかもしれませんが、念のため発言内容を確認します。

人民日報:匿名の当局者による警告 、債務依存からの転換の前触れか

中国共産党機関紙の人民日報は2016年5月9日、中国が直面する課題に取り組むために必要な政策を詳しく説明する匿名の当局者の長編インタビューを掲載しました。こうした形式の記事はこの1年足らずで3回目(2015年5月、2016年1月)となり、「権威人士(権威ある人物)」が中国の政策意図を解説しています。今回の内容は過剰債務への警告をするもので、長期的な経済の健全な発展に向けて借入れに依存することを戒めています。

どこに注目すべきか:人民日報、権威人士、新規人民元融資額

中国では年1回開催される全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)などで公表される当局の政策に注目が集まりますが、欧米に比べ頻度は少ない印象です(言語の問題も考えられますが)。そのような中、最近人民日報の「権威ある人物」の発言が当局の意図を伝えているのではと市場でも注目されているようです。ただし「権威ある人物」の正体は不明で信頼度の点で問題があると見られますが、念のため発言内容を確認します。

発言の内容を振り返ると、足元の景気回復については、固定資産投資という古い手段に依存した結果に過ぎないとしています。また、必要に応じて固定資産投資は続ける必要はあるが、ゾンビ企業の淘汰など供給サイドの改革も並行して進めるべきと述べています。

発言の内容は習近平政権の指針に近く、発言元は習近平氏周辺と見る向きもありますが、基本の指針を忘れないようにというメッセージと思われます。特に過剰債務への懸念は負債比率の上昇が将来的に金融リスクが高まることにつながると警告しています。

確かに、中国の債務にはやや気になる面も見られます。例えば、新規人民元建融資は2016年1-3月期の合計は約4.6兆元とリーマンショック後の2009年1-3月期の約4.6兆元に並ぶ数字となっています(図表1参照)。また中国全体(非金融セクター)の債務合計のGDP (国内総生産)に対する比率は上昇し負債水準がやや気になる米国並みの水準となっています(図表2参照)。パタッと投資をやめることはかえってリスクを高めることになるとも考えられますが、少なくとも中国の債務の増加のスピードについては調整が必要と思われます。

一方で、例えば不動産在庫の解消は出稼ぎ労働者に都市戸籍を付与する(都市化政策)ことで解決を提言するなど現実的な対応が多く示唆されています。

発言の影響は不透明ですが、いずれにせよ過剰な債務に依存した経済成長の見直しに注意が必要かもしれません。

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