資源国ロシアは回復を手にできるか? | ピクテ投信投資顧問株式会社

資源国ロシアは回復を手にできるか? 欧州/ユーロ圏 ロシア

原油価格の回復傾向に伴い、ロシア経済にも底打ちの兆しが見られます。ただし、ロシア経済の本格的な回復には原油価格の持続的な回復と西側諸国による経済制裁の解除が必要と見ています。

ロシア2016年1-3月期GDP:前年同期比で1.2%減と予想より軽微な落ち込み

ロシア連邦統計局が2016年5月16日に発表した1-3月期GDP(国内総生産)は前年同期比1.2%減少し、市場予想(同2%減)を上回り、2015年10-12月期の同3.8%減からマイナス幅が縮小しました(図表1参照)。ロシア経済は2015年から景気後退(リセッション)となりましたが、今期のマイナス幅が最も小さくなっています。

どこに注目すべきか:ロシアGDP、ルーブル、準備金、制裁解除

原油価格の回復傾向に伴い、ロシア経済にも底打ちの兆しが見られます。ただし、ロシア経済の本格的な回復には原油価格の持続的な回復と西側諸国による経済制裁の解除が必要と見ています。

まず、ロシア経済が悪化した要因を振り返ると、原油安と経済制裁の影響が大きいと思われます。例えば、原油安の消費への影響を見ると、原油安に伴うルーブル安を受け消費者物価指数(CPI)が2015年に急上昇した際、小売売上高が急減するなど消費は落ち込みました(図表2参照)。通貨安やインフレ率の上昇を受け政策金利を17%にまで(現在は11%)引き上げたことも景気に悪影響を与えています。

西側諸国の経済制裁もルーブル安に影響し、また資金調達を細らせたことで投資にも悪影響を与えたと見られます。

反対に言えば、今後ロシア経済が回復を維持できるかを占う上で注目すべき点は、原油価格の動向、経済制裁の解除の有無、加えて政治動向と見ています。

まず、50ドル回復を目前とする原油価格ですが、今後も回復が続くか注視も必要です。50ドル越えとなると石油メーカーの中には採算ラインを回復、再び生産を拡大させる可能性も考えられるからです。

次に気になるのは、ロシアの財政です。原油価格下落による歳入の減少をロシアは過去の好調時の余裕資金を蓄えておいた準備金(予備基金)でやりくりしています。しかし残高は450億ドル程度で、2015年に約380億ドル取り崩していることから、年内、遅くとも2017年には底をつく可能性があります。

既に公務員の給与は抑えられるなど綱渡りの運営となっています。今の所プーチン政権は高い支持率を維持している模様ですが、2018年3月には大統領選挙も予定されており、財政の建て直しの必要性は高まっているなか、プーチン大統領は産油国の増産凍結などに参加、原油価格の回復を画策しており、成功には程遠いもののある程度、原油価格の落ち着きに寄与したようにも見られます。

一方、西側諸国の経済制裁解消の目処がついているようには見られません。シリアからの撤退も言葉だけといった印象で西側に協力的とは言いがたい状況です。しかし、ロシアの台所事情は苦しく、西側から制裁解除を引きだすウルトラCを模索しているのかもしれません。

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