ニュージーランド中銀、思いもよらない反応では? | ピクテ投信投資顧問株式会社

ニュージーランド中銀、思いもよらない反応では? オセアニア

NZ中銀は住宅価格の上昇を懸念し、政策金利を据え置きました。ただし、声明文では引き続き輸出価格の競争力低下からNZドル高を懸念してはいるものの、据え置きを受けNZドル高が進行するという結果となっています。

NZ中銀金融政策会合:政策金利を2.25%に据え置き―住宅価格の上昇を懸念

ニュージーランド準備銀行(NZ中銀)は2016年6月9日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを2.25%に据え置きました。市場では過半(6割程度)が据え置きを予想していましたが、低水準のインフレ率を背景に一部では利下げが予想されていました。NZ中銀が政策金利を据え置いたことで、為替市場でNZドルは大幅に上昇しました(図表1参照)。

どこに注目すべきか:NZドル、酪農品、移住者、住宅価格

NZ中銀は住宅価格の上昇(図表2参照)を懸念し、一部に利下げ予想はあったものの政策金利を据え置きました。ただし、声明文では引き続き輸出価格の競争力低下からNZドル高を懸念してはいるものの、据え置きを受けNZドル高が進行するという結果となっています。

NZ中銀の今後の政策を占うと、声明文の最後に金融緩和姿勢を維持するとの文言は残しており、今後も利下げを模索する展開を想定しています。

まず、NZ中銀の声明からNZ中銀の現状認識を確認します。

為替については、NZ中銀はNZドルの水準を「高い」と見ています。そのため輸出品価格の競争力が低下し、主要輸出産業である酪農品が苦しい状況であると述べられています。

一方で、国内需要は純増する移住者、建設需要、金融緩和の効果により堅調さを維持しています。特に、移住者の伸びは旺盛な建設需要の一つの要因と見られ、住宅価格を押し上げる原因と見られます(図表2参照)。

ただし、インフレ率は例えば1-3月期消費者物価指数が前年同期比0.4%であるとも認識しています。

したがって、NZ中銀が利下げをためらった原因は住宅価格が上昇気配であることと見られます。

NZ中銀の住宅市場の見通しを、今回公表された四半期金融政策報告書で見ると、住宅価格は中長期的に低下が見込まれています。理由は純移住者(永住と長期就業者の流入と流出の差)はほぼピークで、今後低下を見込んでいます。

また、オークランドなどに見られた住宅供給不足による建設ブームは徐々に解消が見込まれています。

このように考えるならば、NZ中銀が利下げを妨げる要因である住宅価格上昇懸念は解消される可能性がある一方、NZドル高の解消、酪農品の輸出競争力回復、インフレ率改善などが期待されることから、当面は住宅価格の推移を見守る必要があるものの、利下げ機会を模索する展開が維持されるものと見ています。

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