ブラジル、タカが物価報告書、されど | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル、タカが物価報告書、されど 中南米 ブラジル

ブラジル中銀の四半期物価報告書は、英国の国民投票後に新興国から公表されたという点で注目しました。報告書がタカ派的内容であったためレアルが上昇しました。パニック的とも言える市場環境下、冷静な反応が見られました。

ブラジル四半期物価報告:レアル反発、英国民投票前の水準回復、中銀の物価方針受け

ブラジル中央銀行は2016年6月28日、6月の四半期物価報告書をゴールドファイン新総裁の下で発表しました。ゴールドファイン総裁は2017年インフレ率を4.5%に引き下げる意向を表明し、物価目標レンジ(2.5~6.5%)の中央に鈍化させる方針を強調し、今後の物価政策の運営目標が単なる6.5%未満の達成ではないことを表明、新総裁は利下げに消極的との見方が台頭しました。その様な事情もあり、28日のブラジル・レアル(対ドル)は23日の終値よりレアル高となり、英国民投票後の下げを解消する動きとなりました(図表1参照)。

どこに注目すべきか:四半期物価報告書、物価目標、政策金利

予想外の結果となった英国の欧州連合(EU)からの離脱を問う国民投票後に新興国から公表されたという点でブラジル中銀の四半期物価報告書に注目しました。報告書が公表された28日の市場はブラジルに限らず世界的に売り一服となった点は割り引く必要はありますが、市場が報告書に反応するという冷静な面が見られたことは注目されます。

まず、ブラジルの6月物価報告書の要点を述べると、最も印象的だったのはゴールドファイン総裁が公表後の記者会見で、2017年末にインフレ率を前年比4.5%以内に抑制するという目標の堅持を強調したことです。一方、今回の物価報告書の中で、2017年末のインフレ率は前年比4.7%までしか低下しないとの予測が示されていること(図表2参照)、また2016年のインフレ率予想は6.9%と前回3月時点の予想である6.6%から引き上げられています。つまり目先のインフレ率は物価目標を上回ることが懸念される上、来年のインフレ率低下も新総裁には不十分と映るなど今回の物価報告書は会見も含めタカ派(金融引き締めを選好する傾向)的であったと見ています。ブラジルの金融政策に対し市場では年後半の利下げが見込まれていただけに、物価報告書の公表を受け市場の予想利下げ開始時期が後ろ倒しになる可能性もあります。

ただし、物価報告書では英国の国民投票の結果を十分に織り込んでいない可能性に注意は必要です。

もう一つの注目点はレアルがブラジル中銀のタカ派トーンに素直に反応したことです。ブラジルだけではありません。インドネシアでは28日にアムネスティ(租税特赦)法が可決、歳入増加の期待が高まったことで通貨ルピアが上昇しました。昨日の市場はたまたま落ち着いてため反応しやすかった面はあるものの、予想外の英国国民投票の結果で市場はパニック状態とも見られていますが、意外と冷静な動きも見られます。

英国のEU離脱は様々な憶測から新興国への影響も懸念されていますが、冷静に経済を分析することが大切と見ています。

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