英国、政策金利据え置き、再び市場予想に反する | ピクテ投信投資顧問株式会社

英国、政策金利据え置き、再び市場予想に反する 欧州/ユーロ圏 英国

英中央銀行(BOE)は、2016年7月14日に金融政策委員会を開催し、市場予想に反し、政策金利を据え置くことを決定しました。EU離脱の決定による経済への影響などを精査し、政策を調整するものと考えます。 a

英中央銀行:市場予想に反し、政策金利を据え置き

英中央銀行(イングランド銀行、BOE)は、2016年7月14日に金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利を0.5%で据え置くことを決定しました。

市場の事前予想では0.25%の利下げが優勢だったこともあり、サプライズの内容と捉えられたことから、発表後は英ポンドが上昇する動きとなりました(図表1参照)。

どこに注目すべきか:ポンド安、インフレレポート、カーニー総裁

事前の市場予想では大半が利下げを予想する一方、一部は据え置きを予想していました。据え置きの決定を受け為替市場ではポンドが上昇しましたが、8月に金融緩和の実施が想定される内容の声明だっただけにポジション調整の可能性もあります。

まず、そもそも英国の金融政策について、何故事前の市場の予想が分かれたのか?据え置きを想定する見方の背景には、英国ポンドが大幅に下落する中、更にポンド安を進行させる恐れのある利下げは慎重に進めるのではないかという見方がありました(図表1参照)。

また、細かな話ですが、英国は金融政策委員会(MPC)とインフレレポートなどを同時に発表することが多いのですが、今回、英国の欧州連合(EU)離脱を反映した経済成長率やインフレ率見通しを示すインフレレポートは8月4日に公表予定であり、新たな予想の公表まで、政策金利の変更を待つべきとの考え方も、今回、政策金利を据え置いた理由と考えられます。

一方で今回、利下げを見込んでいた市場関係者が多かった背景としては、英中央銀行のカーニー総裁が刺激策が近く必要になる可能性が高いとの見解を繰り返し表明していたことがあります。また、カーニー総裁の過去の実績を利下げを予想の理由として挙げる人もいます。カーニー総裁はBOEの前はカナダ中央銀行総裁として2008年の金融危機に対応しています。当時のカナダ中央銀行の政策金利を見ると2007年12月に利下げを開始しています(図表2参照)。一方、欧州中央銀行(ECB)は直前まで引き締め姿勢で、2008年6月に利上げを実施しています。サブプライム問題は2007年には顕在化するなどリスクは顕在化していたことから、当時、カーニー総裁が予防的な対応をとった姿を、足元の状況に重ね合わせた模様です。

しかし、英国にとっては深刻なEU離脱も、世界的な経済への影響となると違いもあると考えられます。英国の新政権後の展開も読まねばならず、少なくとも様子見が必要と思われます。

 

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