ブラジル中銀、インフレが心配でタカ派寄り | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル中銀、インフレが心配でタカ派寄り 中南米 ブラジル

ブラジル中央銀行は7月開催の金融政策決定会合の議事要旨を公表しました。同中銀はインフレ率の低下ペースが緩慢なことを指摘しており、利下げ期待は半歩後退した印象です。

ブラジル金融政策会合議事要旨:インフレ率低下ペースが緩慢と指摘

ブラジル中央銀行(BCB)は2016年7月26日、同7月19~20日に開催された金融政策決定会合の議事要旨を公表しました。ゴールドファイン氏がブラジル中銀総裁に就任後初の会合ですが、会合後の声明文、今回の議事要旨共に内容が改善され、例えば議事要旨ではシナリオ分析が提供されました。なお、内容については、インフレ率の低下(図表1参照)は見られるも低下ペースが緩慢と指摘するなどタカ派(金融引き締めを選好する傾向)寄りであったと見られ、市場では短期金利先物(図表2参照)で利下げ期待の後退が見られました。

どこに注目すべきか:インフレ率、経済成長、政治的安定

ブラジル中銀は20日の声明に続き、議事要旨でもインフレ率の低下ペースが緩慢であることを指摘、利下げ余地が限定的であると述べています。インフレ率判断の目安としているのは2017年の予想インフレ率で、ブラジル中銀のシナリオでは4.5%を目標としています。しかし、声明などでブラジル中銀は市場の2017年期待インフレ率は5.3%と指摘し、シナリオを上回っている点を懸念しています。

ブラジル中銀は利下げ余地が限定的であると考える背景として、3つの点を指摘しています。1点目は、食品価格の上昇が想定を上回っていることなどを背景に、想定している今後のインフレ率の低下プロセスが後ずれすることへの懸念です。2点目は、ブラジル中銀はブラジルの景気回復が鈍いと見る中で、インフレ率の低下(図表1参照)ペースが緩やかであることです。3点目は、財政改革(歳出削減)が遅れた場合、インフレ率低下が遅れるリスクも考えられる点です。

今回のブラジル中銀の声明や議事要旨から判断すると、ブラジルの利下げ期待は半歩後退した印象で、例えば次回(8月30~31日)の政策会合ではインフレ率の動向を確認するため政策金利を据え置くことも想定されます。

しかし、2016年10-12月期には利下げの機会を模索する可能性があると見ています。理由は、ブラジル景気は中銀も認めるように軟調であり、外部環境も不透明であることです。2つ目は、レアルが安定もしくは上昇傾向であることです。輸入物価が全体のインフレ率に影響を与えるブラジルでは通貨の安定は利下げを支持する要因と見られます。また足元、政治にも落ち着きが見られます。

 報道などから、現在職務停止となっているルセフ大統領の弾劾を巡る採決は8月末にも行われる可能性があります。一方、テメル大統領代行が率いるテメル政権に対し市場は現時点では信任を与えていると見られ、スムースな政局運営が続く限り、年末に向け利下げが視野に入る展開も想定されます。

 

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