なぜ、メキシコペソだけなのか | ピクテ投信投資顧問株式会社

なぜ、メキシコペソだけなのか 中南米

主な新興国通貨の年初来騰落率を見ると、主要な新興国通貨が資本流入の改善などを背景に通貨高となっている一方、メキシコはペソ安となっていますが、国内にペソ安要因は乏しく、主に外部要因がペソ安の背景と見られます。

米国大統領選挙世論調査:トランプ氏、オハイオ州でクリントン氏に5ポイントのリード

オハイオ州の有権者を対象とした世論調査(調査期間:2016年9月9日~12日、対象802人)によると、民主党のクリントン候補と共和党のトランプ候補の2者による大統領選がきょう行われると想定した場合、どちらに投票するかとの質問に対し、トランプ氏に投票するとの回答は48%と、クリントン氏の43%を上回りました。なお、米大統領選でオハイオ州の勝者は本選挙で勝利するというジンクスが知られています。

どこに注目すべきか:ペソ安、トランプ候補、移民、NAFTA

主な新興国通貨の年初来騰落率を見ると、主要な新興国通貨が資本流入の改善などを背景に通貨高となっている一方、メキシコはペソ安となっています(図表1参照)。メキシコ国内にペソ安要因は乏しいと見られ、主に外部要因がペソ安の背景と見られます。

ペソ安外部要因は主に3つです。

まず、米国の利上げがペソ安要因で、メキシコ中銀は2015年12月に利上げにより通貨安抑制を図っています(図表2参照)。

2つ目は原油価格の下落で、2016年2月中頃まで原油価格の下落が続き、ペソ安が進行したためメキシコ中銀は2016年2月に利上げを行っています。なお、その後7月に、英国の欧州連合離脱を問う国民投票の直後に金融政策会合があり、メキシコ中銀はペソの変動を受け利上げをおこないましたが、この要因はトーンダウンしています。

むしろ、3つ目のペソ安要因として意識されているのが米国大統領選でトランプ氏が当選する可能性です。最近の世論調査でも州によってはトランプ氏がクリントン氏を上回るケースもあるなど両候補の差は縮小しているように見られます。

トランプ氏が米国の大統領となった場合、メキシコに想定されるリスクとして移民と貿易問題が考えられます。

まず、移民については米国とメキシコの国境に壁を建設、費用はメキシコが負担とトランプ氏は主張しています。本当に壁を作れるのかという疑問はありますが、現実的な懸念として建設費用も含め無理難題を押し付け、メキシコGDP(国内総生産)の2%を超えると推定される海外送金に制約が課せられることが懸念されます。

貿易については、トランプ氏は北米自由貿易協定(NAFTA)交渉のやり直しや、貿易制裁が懸念されます。メキシコの対米貿易黒字はGDPの10%程度で、米国は最大の貿易相手だけに、実現性は低いものの、リスク要因と見られます。

なお、トランプ氏は最近メキシコを訪問、メキシコのペニャニエト大統領を訪問しましたが、国民のトランプ氏への反感は強く、訪問をアレンジしたビデガライ財務相(当時)が辞任に追い込まれました。メキシコ改革の立役者でもあったビデガライ氏を政権から失うなどリスクは既に具現化もしています。

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