中国小売売上高、健闘はしているが重い面も | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国小売売上高、健闘はしているが重い面も アジア 中国

中国で11月14日に主要な経済統計が集中して公表されました。10月小売売上高は市場予想を下回りましたが、特殊要因により10月の小売売上データが予想を下回った可能性もあります。ただ、内容に懸念も見られます。

中国10月の小売売上高:前年同月比10.0%増と市場予想を若干下回る

中国国家統計局が2016年11月14日に発表した10月の小売売上高は前年比+10.0%と市場予想(同+10.7%)、前月(同+10.7%)を下回りました(図表1参照)。小売売上高の内訳を見ると自動車は9月の同+13.1%から10月は同+8.7%へと鈍化したことなどが全体の小売売上高の伸びを抑えた可能性があります。

どこに注目すべきか:小売売上高、固定資産投資、小型車減税

中国で11月14日に主要な経済統計が集中して公表されました。10月小売売上高は市場予想を下回りましたが特殊要因により10月の小売売上データが予想を下回った可能性もあります。ただ、消費の内容からは懸念も見られます。

中国の10月の小売売上高は通常、市場予想と大差ないことに比べれば、若干の差が見られます。小売売上高の内訳で落ち込みが大きいものとして自動車があげられます。この背景は、2015年10月に導入された小型車減税で昨年の売上が高くなった分、2016年の売り上げが前年比で上昇しにくかったためと思われます。

一方で、先行きに懸念はありますが中国では住宅ブームが続いていることなどを背景に家具は9月の前年比8.7%から10月は同11.0%へと回復しています。小売売上高と同日に公表された固定資産投資は年初来前年比が8.3%と、市場予想(8.2%)、前月(8.2%)を上回りました。固定資産投資の内訳は中国当局が力を入れているインフラ(同+19.4%)が高水準を維持、また不動産も9月の同+5.8%から同+6.6%に加速するなど住宅関連に底堅さが見られました。

小売売上を補足する意味でオンライン販売をみると10月は年初来前年同期比で+24.9%と水準は高いものの、9月の+25.1%から小幅ながら低下するなど、勢いは徐々に低下している様子です(図表2参照)。もっとも、11月11日に中国の大手電子取引会社が実施した24時間のタイムセール(独身の日)では総取引額が1207億元(約1兆8900億円)と前年比+32%の伸びも見せており、中国消費の潜在力も伺えます。

トランプ米次期大統領が保護主義的政策を実行に移し、中国の輸出品に関税が課せられれば、輸出の伸び低下が成長率の下押し要因となることも懸念されます。したがって中国当局は国内需要の下支えを選好する傾向を維持するものと見ています。例えば、先の小型車自動車減税は年内終了が予定されていますが、延長の可能性も考えられます。それでも、小型自動車の今後の売上に大きな期待を寄せるのは困難と思われます。新たな消費下支え策の追加を考える時期が近づいていると思われます。

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