ペソ防衛のためメキシコ中銀が利上げ | ピクテ投信投資顧問株式会社

ペソ防衛のためメキシコ中銀が利上げ 中南米

米大統領選挙でトランプ氏が勝利し、ペソ安が進行する中、ペソ安などへの対応のため、メキシコ中銀は2016年11月17日に政策金利を0.5%引き上げ5.25%とすることを発表しました。

メキシコ中銀:予想通り政策金利を5.25%に引き上げ

メキシコ中央銀行は2016年11月17日に金融政策会合を開催し、政策金利を市場予想通り4.75%から0.5%引き上げて5.25%とすることを決定しました(図表1参照)。

メキシコ中銀は、米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利したことにより、メキシコ経済をめぐる不透明性が広がったとの認識を示しました。またトランプ氏勝利に伴い、通貨ペソも対ドルで下落傾向を強めていたため(図表2参照)、今回の利上げはペソ防衛も理由にあげられます。

しかしながら、メキシコ中銀の利上げにも関わらず、公表直後の市場動向を見ても、ペソが上昇に転じる気配は見られませんでした。

どこに注目すべきか:ペソ安対応、インフレ率、経済の先行き不透明感

米国大統領選挙後の金融政策会合として注目された今回のメキシコ中銀の会合では、通貨ペソの下落などもあり、利上げの決定自体は事前から予想されていました。そのため声明などから想定される今後の金融政策の動向について注目が集まりました。

声明の内容をみると、メキシコ中銀が最も関心を持っているのが通貨ペソの動向であることがうかがえます。次期米大統領であるトランプ氏が北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを掲げていることから、輸出面でNAFTAの恩恵を受けているメキシコの通貨ペソは大きく下落しています。

メキシコ中銀は、通貨ペソ安がインフレ率の上昇に波及することを懸念しています。メキシコのインフレ率については、現時点では、インフレ目標に近い水準にあり、今後についても、目標を上回る水準での推移をメキシコ中銀が見込んでいることもあり、更なるペソ安への対応に注力することが想定されます。

一方で、メキシコ経済については、万全というには程遠い状況にあることに加え、米大統領選挙でトランプ氏が勝利したことで、メキシコ経済の先行き不透明感が高まっていることもあり、更なる利上げを避けたい意向も強いと思われます。

このような環境の中で、今回はメキシコ中銀は政策金利を0.5%引き上げる比較的大きな利上げを実施しましたが、今後については、米国の利上げと幅およびタイミングを合わせた運営を行うものとも見られます。来月メキシコ中銀は米国に合わせた行動をとる可能性もあると考えます。

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


関連レポート

一覧へ

ページの先頭へ戻る