2017年前半の利下げが視野に入ったロシア | ピクテ投信投資顧問株式会社

2017年前半の利下げが視野に入ったロシア 欧州/ユーロ圏 ロシア

2016年12月16日、ロシア中銀は政策金利の据え置きを発表しました。インフレ率が低下する一方、経済成長は低水準で推移していることから、2017年前半にも利下げが実施される可能性があると考えます。

ロシア中央銀行:市場予想どおり政策金利を据え置き

2016年12月16日、ロシア中央銀行(中銀)は、政策金利である1週間物入札レポ金利を大方の予想通り10%で据え置くことを発表しました(図表1参照)。

ロシア中銀は今年2回目の利下げを実施した2016年9月の金融政策会合で、2016年中の政策金利据え置きを示唆しており、そのことが市場参加者が概ね据え置きを予想する背景となっていました。

ただし9月の金融政策会合以降、ロシア経済は改善が進んでおり、ロシア中銀の今後の動きに注目が集まっています。

どこに注目すべきか:
インフレ率、通貨ルーブル、経済成長率

米国大統領選挙後の主な新興国の通貨の動きを見ると、財政拡大政策を訴えるトランプ氏の政策を反映した米国金利の上昇などに伴い新興国通貨(メキシコ、人民元など)が下落する一方で、ロシアルーブルは上昇するなど、異なる動きとなっています(図表1参照)。ロシアルーブルが上昇している背景として、原油価格の上昇やロシア経済の改善が挙げられますが、このような動きを受けて、ロシア中銀は年明けから利下げを模索する展開が想定されます。

ロシア中銀が利下げに向かうと考えられる背景の1つ目として、インフレ率の低下が挙げられます。ロシアのインフレ率は11月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比+5.8%と前月の同+6.1%から低下しています。またルーブル安などを背景に1年ほど前は2桁のインフレ率であったことから比べると低下傾向は明らかです(図表2参照)。原油価格の回復がルーブル下落に歯止めをかけた格好です。またルーブル安が懸念された時期には為替介入によるロシアの外貨準備高の減少が懸念材料となりましたが、足元は外貨準備高も底堅い動きとなっています。ルーブルの輸入物価への感応度が相対的に高いロシアにとって、為替の安定は利下げの大切な必要条件ですが、条件は整いつつあると見られます。

2つ目は、経済成長率が低水準にとどまると予想されていることです。ロシア中銀はロシア経済の成長率を従来のマイナス成長からは回復するものの、2017年は1%を下回ると見ています。原油価格の回復など明るい兆しはあるものの、個人消費までの波及は不十分で、例えば、足元の小売売上もマイナスとなっています。実質可処分所得も伸び悩んでおり、利下げによるテコ入れが待たれる状況です。

ロシア中銀が年内利下げを見送った理由であるインフレ率については、低下傾向が明確となったことでハードルは消えたものと思われます。また、米国の大統領選挙などの不透明要因もひとまず乗り越えた格好であるため、2017年前半の利下げが視野に入ったものと見られます。

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