まだ終わっていない、英国EU離脱 | ピクテ投信投資顧問株式会社

まだ終わっていない、英国EU離脱 欧州/ユーロ圏 英国

英国が国民投票でEU離脱を選択した以後もEU離脱を巡る憶測が市場の動向に影響を与えています。英国がEUを離脱するプロセスは不透明で市場の混乱要因となる可能性もゼロではないことから、当面の注目点を整理します。

メイ英首相インタビュー:ハードな英EU離脱路線が維持されているとの懸念でポンド売り

英国のメイ首相は2017年1月8日にインタビューで、欧州の単一市場アクセスの断念を意味することになっても、移民流入管理と立法の権限回復を欧州連合(EU)離脱における優先事項にするとの見解が示唆されました。メイ首相が英国の欧州連合(EU)離脱の今後の方向で、深刻な影響が懸念される「ハードなBrexit(英国のEU離脱)」を引き続き示したことから為替市場ではポンドが下落しました(図表1参照)。

どこに注目すべきか:ハードBrexit、最高裁判断、EU離脱計画詳細

英国が国民投票でEU離脱を選択した2016年6月以後もEU離脱を巡る憶測が、国民投票直後の規模ではないにせよ、市場の動向に影響を与えています(図表1参照)。英国がEUを離脱するプロセスは不透明な部分も多く、再び市場の混乱要因となる可能性もゼロではないことから、当面の注目点を整理します(図表2参照)。

まず、目先の注目としてはEU離脱を定めたEU条約第50条を通知するに前に、英国議会の承認が必要かどうか最高裁の判断が示されることです。昨年11月、高等法院では議会承認が必要との判断が示され、ポンドは上昇しました(図表1参照)。仮に議会承認が必要となれば離脱プロセスが遅れる可能性もあります。ただ、英国下院は昨年12月に17年3月末までの離脱通知実施支持の動議を可決しているため、議会承認で混乱する懸念は後退したとの見方もあります。

次に、メイ首相は今後数週間以内に英国政府のEU離脱方針の詳細を公表する予定で、公表内容に注目が集まるものと見ています。英国は、ビジネス継続のためEUとの単一アクセス維持を希望する一方で、EUの基本方針である自由な移民流入は認めない姿勢を示しています。EUは移民流入で英国に譲歩する可能性も低いことがEU離脱のプロセスを困難としている最大の要因となるなか、仮に単一市場へのアクセスを放棄して移民流入の制限だけに固執する内容であればポンド下落の可能性も想定されるだけに、英国の公表する方針に注目が必要です。

メイ首相が今年3月末までにEU離脱通告をする方針を表明したのは欧州の今後の選挙スケジュールを考慮したのかもしれません(図表2参照)。独仏で、恐らく移民問題も争点の1つとなる重要な選挙が控えており、英国としては、それらの選挙の動向で自国の判断が右往左往する事態の回避を目論んだのかもしれません。今後公表される離脱計画の内容が当面の注目点と見られます。

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