利下げ幅拡大。ブラジルの何かが変わった | ピクテ投信投資顧問株式会社

利下げ幅拡大。ブラジルの何かが変わった ブラジル 中南米

今回ブラジル中銀は声明でインフレ率の低下、経済活動の予想以上の弱さを、緩和ペースを加速させた理由とし、新たな緩和ペース継続の可能性を示唆しています。緩やかだった利下げペースが見直される可能性があります。

ブラジル中銀:政策金利0.75%の引下げは市場予想を大幅に上回る

ブラジル中央銀行は2017年1月11日、政策金利を13.75%から0.75%引き下げ、13.0%とすることを公表しました(図表1参照)。市場では一部で0.75%の利下げが予想されてはいたものの、大半は0.5%の引下げを見込んでいたためサプライズとなっています。 1月11日の利下げ幅は2016年10月に始まった今回の金融緩和サイクルでは最大(10月、11月の利下げ幅は0.25%)となります。

どこに注目すべきか:予想外の利下げ幅、インフレ率、GDPギャップ

今回のブラジル中銀の声明で注目すべきは、抑制されたインフレ率、経済活動の予想以上の弱さを踏まえると金融緩和サイクルを進めることが適切と述べ、新たな緩和ペースを維持する可能性を示唆したことです。そのため、緩やかだった最近の利下げペースが見直される可能性があります。

声明の内容を振り返ると、緩和ペースを変更(加速)した背景として次の要因が指摘されています。

最大の要因にインフレ率低下を指摘しています。最近のインフレ率を見ても確かに低下傾向は明らかです(図表2参照)。

ブラジル中銀は声明文で、物価見通しの参照シナリオ(政策金利と通貨レアルの水準が現状維持を仮定)は、17年末の予想インフレ率(拡大消費者物価指数(IPCA)上昇率)を前年同月比+4.0%、18年末の予想を+3.4%としています。16年12月に公表したインフレレポートの同予想(17年は+4.4%、18年は+3.6%)から下方修正しています。市場シナリオ(政策金利とレアル相場に予想を反映)についても、17年末の予想を+4.7%から+4.4%に引き下げましたが、18年末の予想は+4.5%で据え置いています。声明文ではインフレ率低下の背景として、景気回復が遅れる中GDP(国内総生産)ギャップがインフレ率の低下を強めている点や、財政改革の進捗による高コスト解消をあげています。ただ、仮に財政改革が頓挫すれば、一転してインフレ率上昇リスクの要因となる懸念もあるだけに、注視は必要と述べています。

次にブラジルの景気回復が鈍いという認識をブラジル中銀は懸念している模様です。声明ではブラジルの経済資源が十分には活用されていない点に懸念を示しています。声明でブラジル中銀は成長率予想の数字を示していませんが、先のインフレレポートで2017年成長率見通しを1.3%から0.8%に引き下げた時から状況の改善をうかがわせる内容は見当たりません。

ブラジル経済は高い債務水準と、企業、消費者信頼感の低下が成長の妨げ要因と見られ、ブラジル中銀は新たな緩和ペースを維持する必要性があると見ています。継続の条件として、レアルの安定、想定通りのインフレ率低下、財政改革が頓挫しないことを満たす必要はありますが、今回の決定はブラジルの投資環境の改善を感じさせる内容と思われます。

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