通貨ペソ安対応でメキシコ中銀が利上げ実施 | ピクテ投信投資顧問株式会社

通貨ペソ安対応でメキシコ中銀が利上げ実施 中南米

メキシコ中銀は、金融政策会合を開催し、政策金利を0.5%引き上げ6.25%とすることを決定しました。通貨ペソ安の圧力が継続する中で難しい舵取りが迫られる中、同国への影響が大きい米トランプ政権の政策が注目されます。

メキシコ中銀:
政策金利を0.5%引き上げ6.25%に

メキシコ中央銀行(中銀)は2017年2月9日に金融政策会合を開催し、大方の市場予想通り政策金利を従来の5.75%から0.5%引き上げて、6.25%とすることを決定しました(図表1参照)。

メキシコ中銀はこれまでもペソ安への対応として、政策金利を引き上げてきました(図表1参照)。ペソ安の背景ともなったトランプ氏が米国大統領となったことで、メキシコは今後も引き締め姿勢を維持することが市場では想定されています。一方で、メキシコ経済の伸びは緩やかで(図表2参照)、メキシコ中銀は難しい舵取りを迫られています。

どこに注目すべきか:インフレ率、通貨ペソ安、米トランプ政権の政策

ペソ安に伴うインフレ懸念と、緩やかな経済成長というジレンマに直面するメキシコ中銀ですが、金融政策会合の声明文にも、タカ派(金融引締めを選好する傾向)とハト派(金融緩和を選好する傾向)両方の内容が含まれています。今後どちらに転ぶかはトランプ政権の政策次第となりそうです。

まず、全体的なトーンとしてはインフレ率上昇への懸念を示唆していることからタカ派と見られます。

足元のインフレ率が前年同月比で+4.7%とメキシコ中銀のインフレ目標(3%)を大幅に上回っていることに加え(図表2参照)、ペソ安への圧力も継続していることがインフレ率上昇に対する懸念材料となっています。声明ではガソリン価格上昇への懸念が述べられています。メキシコは原油輸出国でありながら、石油製品については輸入国でガソリンを米国からの輸入に依存している面があります。仮に米国との通商交渉が悪化、さらにペソ安が進行すれば、ガソリン価格などを通じてインフレ率が上昇(悪化)する懸念もあります。このようにメキシコの金融政策は米国の政策に大きく依存する構図となっています。

一方、ハト派と見られる内容も見られました。

メキシコ中銀は長期インフレ期待が引き続き年+3.5%にとどまると指摘しています。景気回復が鈍いことから、メキシコ中銀は物価への需要面からの上昇圧力は高くないと見ている模様で、物価上昇は一時的といった認識を示唆しています。

したがって、メキシコの金融政策の今後の展開は米国の通商政策に依存することが想定される中、目先はトランプ政権の打つ手を様子見する可能性もあると考えられ、金融引き締めスタンスは維持しながらも、短期的には据え置きも想定されます。

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