ドイツ総選挙、人気急上昇のSPDを読み解く | ピクテ投信投資顧問株式会社

ドイツ総選挙、人気急上昇のSPDを読み解く 欧州/ユーロ圏 ドイツ

ドイツの総選挙の争点は、反移民政党(AfD)がどこまで勢力を伸ばせるかという点から、大連立を構成する2大勢力の拮抗という点へと関心が移りつつあるようですが、SPDが人気急上昇の勢いを保てるか不透明な点もあります。

ドイツ総選挙:CDU/CSUと社会民主党(SPD)が支持率で拮抗

2017年9月24日に予定されているドイツの総選挙の行方に不確定要因が加わりました。メルケル首相率いるCDU(キリスト教民主同盟)、並びに姉妹地域政党CSU(キリスト教社会同盟 )が比較第1党となることでメルケル首相の続投が予想されていましたが、メルケル政権への「飽き」も見られる中、社会民主党(SPD)の支持率が急上昇しています(図表1参照)。他の政党は概ね横ばいとなる中、反移民政党「ドイツのための選択(AfD)」は一時の勢いにかげりが見られます。

どこに注目すべきか:ドイツのための選択肢、SPD、シュルツ党首

ドイツの総選挙の争点が、反移民や反ユーロを主張する政党(AfD)がどこまで議席を伸ばすかという点から、大連立を構成する2大勢力(図表2参照)の拮抗という点へと関心が移りつつあるようです。

ただ、選挙は半年以上先の話であり人気急上昇のSPDが勢いを保てるか不透明な点もあります。 まず、ドイツ総選挙の当初の争点は反移民政党(Afd)の台頭でした。例えば2016年3月の州議会選挙(ザクセン=アンハルト州などの3州)では、AfDが州によっては第2党に選出されました。メルケル首相の寛容な移民政策の批判の受け皿となったのが主にAfDであったためと見られます。

今回人気が上昇したSPDも昨年の議会選挙では苦戦しています。しかし、2017年1月末に有権者に不人気だったガブリエル氏が党首の座をシュルツ全欧州議会議長に禅譲してからSPDの人気は上昇しています(図表2参照)。何故か?

理由として、シュルツ氏の熱のこもった話し方は、不人気のガブリエル氏や、冷静なメルケル首相に比べ親しみがもたれているようです。また、シュルツ氏はサッカー選手への夢破れた後、自暴自棄となった過去を赤裸々に語るなど実直な人柄も人気を集めている模様です。今回で4選を目指すメルケル首相に比べSPDのシュルツ氏は新鮮な印象です。

ただし、SPDの人気が現状シュルツ氏の個性頼りの点は気がかりです。メルケル首相はSPDとの大連立で安定的な政権運営を行ってきましたが、SPDが対抗馬になると、左派勢力(緑の党と極左の左派党)の連立というシナリオも想定されます。しかし、左派連立では今以上に移民政策に寛容となるとの懸念から、ドイツ国民の支持が得られるかは不透明です。

シュルツ氏はドイツでポピュリズムの台頭を招いたドイツの分断からの脱却を公約に掲げる模様です。ただ、SPDが公約の詳細を示すのは5月頃で、内容は今後を待つこととなります。 SPD内にはCDU/CDSとの大連立には否定的な意見もあるようですがドイツ国民はCDU/CDSの政策を全般に支持しており、今のままではSPDは人気維持に苦労する可能性もあります。

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