フランス大統領選挙、テレビ討論会からのあれこれ | ピクテ投信投資顧問株式会社

フランス大統領選挙、テレビ討論会からのあれこれ 欧州/ユーロ圏 フランス

フランス大統領選挙の候補者によるテレビ討論会後の世論調査で、最も説得力がある候補にマクロン氏をあげた回答が最も多いなど、5月の決選投票までを視野に入れればマクロン氏が優位に選挙戦を進めている印象です。

フランス大統領選挙テレビ討論会:世論調査はマクロン氏に軍配

フランス大統領選の候補者による第1回テレビ討論会(合計3回を予定)が2017年3月20日行われました。第1回投票(4月23日)の支持率で首位を争う極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首と中道で無所属のマクロン前経済・産業・デジタル相が激しく応酬する場面が見られました。3時間半にわたった有力候補5人(図表1参照)によるテレビ討論会では、反ユーロ・反移民を掲げるルペン氏が移民の全面禁止と一部輸入品への35%課税を明言、一方、マクロン氏はルペン氏の倫理観欠如などを批判しました。支持率で3位の中道・右派陣営統一候補、フィヨン元首相は経験不足が指摘されるマクロン氏を意識して経験と改革実行能力をアピールするとともに、ルペン氏が大統領になれば同氏のユーロ圏離脱計画によりフランスは大混乱に陥るだろうと警告しました。

どこに注目すべきか:大統領選テレビ討論会、反EU、新通貨

フランス大統領選挙の主要候補者によるテレビ討論会後の世論調査で、最も説得力がある候補にマクロン氏をあげた回答が最も多いなど、5月の決選投票までを視野に入れればマクロン氏が優位に選挙戦を進めている印象です。

今回のテレビ討論会のポイントは次の通りです。

まず、39歳と若く、経験の浅さが懸念されていたマクロン候補が、大統領候補らしい存在感をアピールできた点です。テレビ討論会直後の調査で誰が大統領にふさわしいかという質問でもマクロン氏が最も高い支持を得ています。大統領選挙の先行きが不透明だった2月頃に拡大したフランスとドイツ国債の利回り格差も、足元縮小傾向です(図表2参照)。

次に、マクロン氏の政策の特色は何か?恐らく欧州連合(EU)にとどまりながら、強いフランスを模索する政策を訴えており、緩やかな改革路線と見られます。反EUを旗印に急速な改革を示唆する極右のルペン氏とは対極です。

ところで、移民や反EU、反ユーロを訴えるルペン氏が何故一定(25%程度)の支持を安定的に維持しているのか?欧州のテロなどを見れば反移民というのは、正しいかどうかは横に置くとして、感情的にはアピールするのかもしれません。一方、反EUについては、ルペン氏はテレビ討論会で「自分はドイツのメルケル首相の副首相ではなく、フランスの大統領になりたい」と述べることで、現在のEUがドイツ主導となっている点を痛烈に批判しました。強すぎるドイツへの不満も欧州の反EUの広がりの一つの要因となっていること、そして一定の支持を得ている可能性があることをうかがわせます。

ただ、ルペン氏の政策があまりに急進的もしくは革命的なことが問題と見られます。例えば、ルペン氏が主張する反EU、そしてその象徴であるユーロから離脱し、新通貨を導入して(国債など)既存の債務を新通貨で返済するというのは定義的に債務不履行に相当する可能性があり、討論会で他の候補者から批判されたように、大混乱が懸念されます。極右という響きより、急進的な政策の進め方が気がかりです。

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