100日計画で米中合意は一歩前進だが | ピクテ投信投資顧問株式会社

100日計画で米中合意は一歩前進だが 北米 米国 アジア 中国

米国商務省が早急に打ち出した米中合意とされる100日計画は米中首脳会談から100日目となる7月16日を目処に10項目で合意しました。ただ、米中で合意が難しいとされる問題は先送りされたことが、今後の課題と見ています。

100日計画:米中貿易不均衡是正に向けた合意の概要を発表

米国商務省ロス長官は2017年5月11日、4月6~7日の米中首脳会談で合意した貿易不均衡改善に向けた「100日計画」の概要を発表しました(図表1参照)。中国が米国産牛肉の輸入を認める一方、米国は中国の調理済鶏肉の受け入れルールを定めることなどが示されました。また米国は現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の会合に代表団を送ることも合意しています。

どこに注目すべきか:米国産牛肉輸入、債券業務、AIIB、鉄鋼削減

米国商務省が早急に打ち出した米中合意とされる100日計画は米中首脳会談から100日目となる7月16日を目処に10項目で合意しました。ただ、米中で合意が難しい問題は、次の段階へ先送りされたことが、今後の課題と見ています。

まず、今回の合意は、よく短期間で米中の懸案事項をまとめた印象があります。例えば、中国は米国からの牛肉輸入を禁止していたのは2003年の牛海綿状脳症(BSE)を契機としています。しかし、その後国際的に米国牛肉の安全が確認された後も禁止を続けてきた経緯があります。米中が普通の関係であれば、早期の禁止解除が期待されるところですが、ようやく関係改善のきっかけを作ったとも見られます。

次に、中国が開放に合意した内容を見ると、中国は苦しい分野を開放するという傾向(?)は今回もうかがえます。例えば、先の牛肉輸入解禁も、中国の輸入食肉価格が消費者物価(CPI)に比べ高止まりする中、安い米国産輸入が増えるのは悪い話ではないと見られます(図表2参照)。中国国内の資本市場の整備が求められる中、債券業務の(限定的な)ライセンス付与にも中国のしたたかな計算が想定されます。

中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関連して、一帯一路フォーラムに米代表団が派遣されたのも中国にプラスかもしれません。AIIBは人材、資金両面の不足が指摘されているからです。 

北朝鮮の暴走抑制を中国に期待する米国と、米国との貿易摩擦を避けたい中国の思惑が早期合意を可能にした点は前進ですが、合意が難しい鉄鋼やアルミの削減等は今後の課題として交渉継続となりました。米中の交渉が本格的に合意したと判断するには、これからの交渉結果次第と思われます。

  

 

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