ロシア中銀の本音 | ピクテ投信投資顧問株式会社

ロシア中銀の本音 欧州/ユーロ圏 ロシア

ロシア中銀はインフレ・リスクは短期的には低下したが、中期的には残ると指摘し、利下げペースをダウンさせました
が、一方、声明で年後半も追加利下げの余地を示唆、ロシアの政策金利は年末に向け更なる低下が見込まれます。。

ロシア中銀:今年3回目の利下げで政策金利は9%へ。ただし、引き下げ幅は縮小

ロシア中央銀行(中銀)は2017年6月16日、政策金利(1週間物入札レポ金利)を9.25%から0.25%引き下げ9%としました。
市場では概ね6割弱が0.25%、4割強が0.5%の利下げを見込んでいました。今回の利下げは2017年で3回目の利下げとなり、下げ幅は前回の0.5%より小幅としました(図表1参照)。

どこに注目すべきか:ロシア政策金利、期待インフレ率

ロシア中銀はインフレ・リスクは短期的には低下したが、中期的には残ると指摘し、利下げ幅を0.25%と前回から縮小させ、利下げペースをダウンさせました。しかしロシア中銀は声明で2017年後半も追加利下げ余地があることを示唆、ロシアの政策金利は年末に向け更なる低下が見込まれます。

まず、ロシア中銀が利下げ幅を縮小(タカ派:金融引締めを選好)させたと思われる要因をあげます。

1つ目は、期待を下回る収穫を背景とした最近の食品価格の上昇傾向を懸念していることです。特に、ロシア中銀によると、ロシア消費者が実感する(期待)インフレ率は全体の指数より、穀物価格の変動の影響を受ける点を懸念しています。

2つ目は、上記の消費者が実感する(期待)インフレ率は低下傾向とはいえ、水準が高いことです。この背景として、ロシア中銀は、ロシア消費者は足元の消費者物価指数(CPI、声明では年率4.2%と述べられている)よりも、過去のCPIの平均、例えば過去1年のCPI平均(ロシア中銀は声明で5.6%と算出)の方が消費者の実感に近いためと説明しています。ロシア中銀のインフレ率目標は4%で、足元のインフレ率がロシア中銀の推定通り4.2%なら、もう少しハト派(金融緩和を選好)でも良さそうですが、消費者の期待インフレ率などさまざまな角度から物価動向の推移を判断していることが伺えます。

3つ目はロシア中銀は2017年のGDP(国内総生産)成長率予想を3月時点の1~1.5%から今回、1.3~1.8%へ上方修正しています。ロシア中銀は上方修正の理由としてビジネス・センチメントの改善をあげており、ロシアGDP成長率の改善傾向を見込んでいます(図表2参照)。なお、ロシア中銀のGDP成長率予想の原油価格の前提は現状程度の水準を想定しています。ここまで、ロシア中銀のタカ派的な面を述べてきましたが、ロシア中銀は、2017年後半の利下げ継続検討を表明しており、むしろ本音はハト派とも見られます。例えば、政策金利が高いなか、ロシア消費者は所得で日々の暮らしをやりくりし、預金には手をつけない点をさらりと指摘しています。また、上方修正したとはいえ、GDP予想は1%台と低水準で、まずは政府の構造改革が必要と述べていますが、金融政策の下支えも続けるものと見ています。インフレ率次第とはいえ、ロシア中銀は利下げ姿勢を維持するものと見ています。

 

  

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