6月中国製造業PMIの贈り物 | ピクテ投信投資顧問株式会社

6月中国製造業PMIの贈り物 アジア 中国

中国PMIは底堅い数字でした。固定資産投資などに縮小が見られる中、輸出の安定化などを受けた企業業績の改善期待は雇用市場を押し上げている可能性があります。景気の底堅さから、金融リスク抑制政策維持も見込まれます。

6月の中国製造業PMI:51.7と市場予想を上回り、景気の勢い維持

中国国家統計局が2017年6月30日に発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7と、市場予想(51.0)、5月(51.2)を上回りました(図表1参照)。また、6月の非製造業PMIも54.9と前月の54.5を上回りました。PMIは50が経済活動の拡大・縮小の目安となります。

どこに注目すべきか:中国PMI、固定資産投資、過剰債務、減税

中国PMIは底堅い数字でした。この数字の解釈には2つの点で注目しています。1点目は、固定資産投資などに縮小が見られる中、輸出の安定化などを受けた企業業績の改善期待が雇用市場を押し上げている可能性です。2点目は、景気の落ち着きを受け、政策当局は金融リスク抑制と不動産セクターの沈静化を進める政策を維持すると見られることです。

まず1点目の注目点です。中国は投資から消費へ成長要因をシフトすることを長期目標としています。しかし、2015年から16年前半の景気減速を受け、不動産など固定資産投資を増やし、成長を下支えしてきました。ところが、固定資産投資に過熱感が見られたため当局は引き締めに転じています。例えば、2016年10月の国慶節頃から始まった不動産引き締め政策は依然続いており、戸籍などによる購入資格審査の厳格化や住宅ローン金利の引き上げ、転売規制強化なども導入されています。それでも成長を維持できている一つの背景として、好調な雇用市場(図表1参照)を背景とした消費の下支えです。中国の有効求人倍率は回復傾向です。これに伴い、消費者マインドも高水準となっています。中国経済の成長要因が長期目標に沿った格好に戻りつつあるようです。

次に、2点目として金融リスク抑制についてです。中国の過剰貸出問題への解消は道半ばですが、景気が落ち着いた局面では過剰な貸出の削減を促す政策運営を行っています。短期金利は高めに維持、マネーサプライも低下傾向です(図表2参照)。また、不透明な取引の温床でもあった理財商品への規制も強めており、理財商品の資金供給源と見られる非金融向けローンも減少傾向です。

最後に、1点加えると、小さな変化かもしれませんが、中国は規制緩和などを成長要因としている可能性です。例えば、昨年まで中国は軽減税率により自動車販売を支えてきましたが、軽減税率が失効した後、自動車販売は減速しています。

しかし国家発展委員会が6月に燃料電池車や電気自動車などの新エネルギー車の発展に全力を挙げる姿勢を打ち出すなど、当局は政策の重点を減税などからシフトさせています。

これはほんの一例ですが(時間がかかると見られるものの)中国の新たな成長分野の探索にも注目しています。

 

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

ページの先頭へ戻る