ロシア中銀は利下げ、それとも様子見? | ピクテ投信投資顧問株式会社

ロシア中銀は利下げ、それとも様子見? 欧州/ユーロ圏 ロシア

ロシアの金融政策が読みづらくなってきました。インフレ率などは利下げ要因と見られる一方、利下げ支持要因となっていたルーブル高が、政治動向の影響などを受け先行き不透明で、様子見の可能性もあると見られます。

ロシア中銀金融政策会合:利下げ、据え置きで市場の見方割れる

ロシア中銀は2017年7月28日に金融政策決定会合の開催を予定しています。市場では主要政策金利である1週間物入札レポ金利を9.0%で据え置くとの予想が過半となる一方、4割程度が8.75%への引き下げを見込んでいます。

どこに注目すべきか:インフレ率、雇用市場、ルーブル、原油価格

ロシアの金融政策が読みづらくなってきました。インフレ率の低下傾向(図表1参照)など、経済指標は概ね利下げ要因と見られる一方、利下げ要因となっていたルーブル高は、政治動向の影響などを受け先行き不透明です。インフレ動向を重視して、利下げを予想していますが、他の要因の影響を勘案して様子見となる可能性も十分あると見ています。

ロシアの金融政策を占う上で注目している要因としてはインフレ率、雇用市場、ルーブル、原油価格です。これに加えて、政治動向など定性要因を加味して判断しています。

まず、消費者物価指数(CPI)は引き下げ要因と見ています。

6月CPIは前年同月比4.4%と、ロシア中銀のインフレ目標(4%)に近く、過去に比べ低水準で(図表1参照)、インフレ率は引き続き利下げ支持要因と見ています。ただ食品価格の上昇がCPI低下ペースを鈍らせている点に注視が必要です。

雇用市場も同様です。雇用者数変化の前年同月比は足元マイナス0.5%と回復は鈍いと見られます。ただ、雇用者数の伸びが緩やかな中とはいえ、6月の失業率は5.1%と低下が続くなど底堅さを見せている面も見られます。

なお、金融政策を占う上ではインフレ率や雇用市場の重要度が高いと考えますが、ロシアの鉱工業生産や建設投資など経済活動指数は全般に堅調で、利下げを遅らせる要因となる可能性が考えられます。

原油価格は、今後の方向性は不透明で、概ね中立要因と見ています(図表2参照)。 一方、ルーブルは定性的な分析も含めると据え置きを維持する要因と見られます。ルーブル高を支えてきた原油価格の回復が一服したこと、トランプ大統領との関係から期待されていた、経済制裁緩和の期待が後退したためです。例えば、米国下院で7月25日、ロシアへの制裁強化法案を可決しており、同法案にはトランプ大統領が一方的にロシア制裁を解除するのを阻止する条項も盛り込まれています。トランプ大統領が同法案に署名するかどうかについての見方はまちまちですが、以前の良好な関係が逆効果となっています。

ロシア中銀は前回(6月)の金融政策会合で年後半利下げの可能性を示唆しました。インフレ率などを見る限り、この方針は維持されると見ています。ただ経済活動の回復や、政治状況を勘案すれば、今回は様子見を選択するかもしれません。

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