中国、年後半に取り組む課題 | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国、年後半に取り組む課題 アジア 中国

中国政府製造業PMI、財新製造業PMIが7月共に50を上回り、市場予想を上回った4-6月期GDPと整合的な数字でした。ただ、中国は年後半、企業の債務再編などが見込まれるため、経済成長率の低下を予想しています。

中国7月製造業PMI:政府系と民間で方向は異なるが、水準は緩やかな回復を示唆

中国国家統計局が2017年7月31日に発表した7月の(中国政府)製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.4と、市場予想(51.5)、前月(51.7)を小幅ながら下回りました。

翌8月1日に、財新/マークイットが公表した7月の財新中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.1と、市場予想、前月(共に50.4)を上回りました(図表1参照)。PMIは50を上回ると経済活動の拡大、50を下回ると縮小の目安となります。

どこに注目すべきか:製造業PMI、全国金融工作会議、過剰債務

国有部門と大企業が多くを占める中国政府製造業PMI、主に中小企業に基づく財新製造業PMIが7月共に50を上回り、前年同期比6.9%と市場予想を上回った4-6月期GDP(国内総生産)と整合的な数字となりました。ただ、中国は年後半、企業の債務再編などを実施する予定で、年後半の中国経済成長率の低下を予想しています。

まず、7月の製造業PMIを振り返ります。中国政府製造業PMIは小幅低下しましたが、国家統計局の声明にもあるように、一部地域の悪天候、一部工場の設備の定期メンテナンスによる一時的要因と思われます。財新製造業PMIも回復し、輸出受注、生産と新規受注などが好調の背景となりました。両製造業PMIは50を超えており、景気の拡大が期待されるところですが、中国当局が「安定化」と呼ぶところの債務削減方針では、中国景気は勢いを失い、現在の成長率6.9%から、2017年通年で6.6%程度へ低下すると見込んでいます。

中国当局の最近の方針をまとめると、過剰生産、債務への取り組みを本格化させる意向が感じられます(図表2参照)。

例えば、5年に1度の全国金融工作会議では、1997年開始以来首相が講演していましたが、今回は習近平国家主席が出席しています。最も、全国金融工作会議の成果は国務院の傘下に金融安定発展委員会の新設が発表されたことで、事前に期待されていた金融当局の一体化は今後の課題です。中央政治局会議では企業債務再編及び地方政府債務増加の抑制が提案されています。これらの会議の後の中国の新聞報道でも論調はデレバレッジ(債務の抑制)となっています。

このような中国当局の方針で、企業の債務削減を進めるならば、過度な金融緩和は期待しづらいこと、地方政府債務の抑制は国内の建設投資の減少が想定され景気の下押し圧力になる可能性があると見ています。最大の懸念は中国当局が過度に引き締めた結果、システムリスクに至る懸念ですが、その可能性は低いと見ており、成長予想も小幅な修正にとどめています。尚、中国の過剰債務解消は、中長期的には生産性改善も期待されるなど、悪い話ばかりではないと見ています。

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

ページの先頭へ戻る