英中銀の大量情報を整理すると、据え置きか | ピクテ投信投資顧問株式会社

英中銀の大量情報を整理すると、据え置きか 欧州/ユーロ圏 英国

過去には利上げも想定されていた英中銀が、金融政策、インフレレポート、議事録を3日に公表、ハト派(金融緩和 を選好)的内容であったことを受け、英国国債利回りは低下、ポンド安(特に対ユーロ)となりました。

英中銀:金利0.25%で据え置き、決定は6対2。EU離脱の不透明感で成長見通しを下方修正

イングランド銀行(英中銀)は2017年8月3日に金融政策委員会(MPC)の結果を公表、政策金利を過去最低の0.25%に維持しました。MPCの政策判断は、6対2(マカファティー、ソーンダース両委員が0.25%の利上げを主張)となりました。前回据え置きを決めた6月のMPCでは3人が据え置きに反対しました。また、英中銀のカーニー総裁は、欧州連合(EU)離脱が英国の投資と成長に影響し続けるとの認識を示し、今回の経済予測では17年の成長率を1.7%、18年を1.6%とし、従来の1.9%と1.7%からそれぞれ下方修正しました。インフレ率は今年10月に約3%でピークを付け、20年には2.2%前後にまで低下すると予想しています。

どこに注目すべきか:スーパーサーズデー、輸入インフレ、EU離脱

過去には利上げも想定された英中銀が金融政策、インフレレポート、議事録を3日に公表(スーパーサーズデー)、ハト派(金融緩和を選好)的内容であったことを受け、英国債利回りは低下、ポンド安(特に対ユーロ)となりました(図表1参照)。

英中銀のスーパーサーズデーの注目点は次の通りです。

1点目は、前回のMPCに比べ、利上げ支持派(3人)が減ったことです。前回のMPC前に公表された5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%と、英中銀のインフレ率目標(2%)を大幅に超えていました。利上げの声が起きるのも仕方が無いところですが、弱い景気とのバランスを考慮して、利上げの支持が減ったものと見られます。

2点目として、インフレ率上昇の背景のひとつとなっていた、EU離脱を支持した国民投票後の輸入物価ですが上昇ペースに変化の兆しも見られます(図表2参照)。そこで、ポンドの動向を見ると、ユーロ圏は政治が安定し、予想を上回る景気回復を示しているため対ユーロではポンド安傾向が継続していますが、対ドルでは、主に米国の不透明な状況を反映してポンド高に転じています(図表1参照)。もっとも、英中銀は輸入インフレの影響が本格的に低下するのは2018年以降と慎重な見方をしています。

最後に英国経済については2017、18年の成長予想を下方修正しました。もっとも、過去に見られた、英国のEU離脱の景気への影響は限定的という楽観的な見通しに対する修正の意味合いもあるように思われます。また、注目すべきは英中銀は経済成長の予想にあたりスムーズなEU離脱プロセスを想定していることです。逆に言えば、EU離脱決定に伴う経済への影響は、交渉の行方が不透明な中、不確実要因が多々あると考えられます。例えば、交渉が不調に終わった場合、経済の落ち込みが想定される中、ポンド安抑制に利上げを迫られるなど、極端なケースも考えられます。EU離脱交渉は金融政策の方向に大きな影響を与えそうですが、交渉の先行きは読みにくく、当面英中銀は据え置きを維持すると見ています。

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

ページの先頭へ戻る