NZドル、政策金利据え置きでも、無風とならず | ピクテ投信投資顧問株式会社

NZドル、政策金利据え置きでも、無風とならず オセアニア

NZ中銀は、インフレはいずれ目標圏に戻るとの見方から、現時点で利下げは必要ないと述べるなど、市場の想定ほどにはハト派姿勢へ軟化しませんでした。一方、声明文でNZ中銀はNZドル安の必要性を訴えています。

ニュージーランド(NZ)中銀:市場の予想通り政策金利を1.75%に据え置き

ニュージーランド(NZ)準備銀行(NZ中銀)は2017年8月10日、政策金利のオフィシャル・キャッシュレートを市場予想通り、過去最低の1.75%に据え置くことを決めました(図表1参照)。NZ中銀は2015年年央に3.5%であった政策金利を昨年11月に1.75%に引き下げた後、据え置いています。

どこに注目すべきか:NZインフレ率、輸入価格、住宅価格、NZドル

NZ中銀のウィーラー総裁は、インフレはいずれ目標圏に戻るとの見方から、現時点で利下げする理由はないと述べています。また、政策理事会声明文や金融政策報告書のトーンからも、市場の想定(期待)ほどにはハト派(金融緩和を選好)姿勢へ軟化しませんでした。一方、声明文でNZ中銀はNZドル安の必要性を訴えています。

NZドル安を望む一方、ハト派とは言いがたい政策金利への姿勢に方向性の違いも感じられますが、次のような背景が考えられます。

まず、足元のインフレ率は1.7%とNZ中銀のインフレ目標中心値(2%)に戻りましたが、過去2015、16年は概ね1%未満で推移するなど、低水準での推移です。NZドル安により輸入価格を引き上げる必要性を声明文で指摘しています。

次に、住宅価格を見ると、インフレ率と異なり、過去2年は住宅価格の高騰が懸念されていました。しかしながら、足元の住宅価格は落ち着きが見られ、NZ中銀も価格の上昇が鈍化傾向と指摘しています(図表2参照)。しかし、住宅価格鈍化の背景はLVR(住宅評価額に対する融資金額の割合)の強化、融資基準の厳格化、住宅取得能力の低下などを指摘しています。一方で、引き続き移民の流入圧力が強いこと、建設セクターの供給が不十分で住宅価格が上昇する懸念が残ることも指摘しています。住宅価格が再上昇する要因が残る中で、利下げの方向は打ち出しにくいかもしれません。

NZ経済は2%を超える成長率は維持できているものの下支えは必要と見られます。政策の組み合わせとしては、緩和的な政策金利を維持し、NZドル安で輸出回復を模索することが考えられます。この点、伝統的に為替介入を控える傾向があるNZ中銀ですが、10日にはウィーラー総裁が議会で、為替介入を含むと見られるNZドル安への踏み込んだ発言を行っています。また、NZ中銀のマクダーモット総裁補佐は声明で安いNZドルが「有益だろう」との文言を、「必要だ」に変更して為替介入の準備段階であることを示唆しています。

NZ中銀は、政策金利については当面据え置くと予想しています。一方で、NZドルは上値が重い展開も想定されます。

 

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