コロンビアに見る、利下げの今後の展開 | ピクテ投信投資顧問株式会社

コロンビアに見る、利下げの今後の展開 中南米

今回のコロンビア中銀の利下げは市場並びにピクテの予想通りで、それ自体は目新しい材料ではありません。ただ、経済指標や声明等から判断して、コロンビアの利下げは引き続きあるかもしれませんが、終わりも近いと思われます。

コロンビア中銀:市場予想通り、政策金利を0.25%引下げ

コロンビア中央銀行は2017年8月31日、市場予想通り政策金利を5.5%から0.25%引き下げ、5.25%とすることを決定しました(図表1参照)。コロンビア中銀の声明によると、理事会メンバーのうち4名が0.25%の引下げ、2名が0.50%の引下げを支持した一方、1名は政策金利の据え置きを支持しました。

どこに注目すべきか:声明、インフレレポート、期待インフレ率、GDP

今回のコロンビア中銀の利下げは市場並びにピクテの予想通りで、それ自体は目新しい材料ではありません。ただ、経済指標や声明などから判断して、コロンビアの利下げは引き続きあるかもしれませんが、終わりも近いと思われます。
まず、利下げ継続を感じさせるのは次の点です。

1点目は、コロンビア経済に対するコロンビア中銀の認識の悪化です。前回(7月27日)の声明では経済活動に弱い点が増えていると表現していましたが、今回は経済は弱いと表現を悪化させています。恐らく、8月中旬に公表された4-6月期GDP(国内総生産)が前年同期比1.3%と低水準が続いていることへの懸念を反映したものと見られます(図表2参照)。

2点目は、利下げの意向の強さが判明したことです。前回の声明では6名が利下げ、1名が据え置きを支持したとだけ記されていました。8月の声明では利下げ支持はやはり6人ですが、今回の声明では0.5%の利下げを2名が支持したと明記されたため、少なくとも現時点で、更なる利下げが必要と考えているメンバーが2名はいることが明らかとなりました。

反対に、2016年末から継続してきた利下げの停止、もしくはペースダウンは近いと思われる内容は以下の通りです。

1点目は今まで利下げを支えてきたインフレ率の低下に底打ちの可能性が出てきたことです。例えば、8月に公表されたインフレレポートでは2018年末のインフレ率予想を3.5%としていましたが、今回の声明では3.64%と上方修正しています。コロンビア中銀のインフレ目標(2~4%)の上限に1歩近づく格好で、利下げ支持要因が減る可能性があります。

2点目、景気についても、コロンビア中銀は足元の景気認識を悪化させていますが、今回の声明では、現状底打ち、年後半は回復と、前回より見通しについては改善させています。

3点目は解釈しにくいのですが、今回の声明では米国の年内利上げの可能性が低下したと、前回の声明に見られない一文が加えられています。この文は、ペソ安懸念後退と共に記されていることから、今回の会合では利下げを支持する要因となったのかも知れません。確かに、米国のインフレ率は足元回復が鈍くなっています。しかしながら、景気は底堅く、いつまでも利上げを見送る可能性も低いように思われます。逆に米国の金融政策を(当然ながら)意識しているのであれば、利下げは今後、どこかでやりにくくなると思われます。

継続的に利下げを続けてきたコロンビアですが、利下げペース鈍化が近いように思われます。

 

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


関連レポート

一覧へ

ページの先頭へ戻る