2つの製造業PMIが示す中国の動向 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2つの製造業PMIが示す中国の動向 アジア 中国

中国製造業PMIは政府系は2012年来の高水準で、国内生産が持続的に堅調であることが示唆される一方、民間の財新製造業PMIは軟調な動きとなりました。2つの指数の動向が何故異なるかについて、その背景を探ります。

中国製造業PMI指数:政府系は高水準、民間系は市場予想を下回る

どこに注目すべきか:製造業PMI、規模別PMI、新規受注、環境規制

中国製造業PMIは政府系は2012年来の高水準で、国内生産が持続的に堅調であることが示唆される一方、民間の財新製造業PMIは軟調な動きとなりました。今回のPMIの動向などから中国について、以下の点に注目しています。

1点目は、短期的な内容ですが、長期休暇前の駆け込み需要がPMIを押し上げた可能性です。政府系PMIの構成指数の動きを見ると、新規受注PMIは10月1日から8日の国慶節休暇前となる9月に上昇しています(図表2参照)。駆け込み受注がPMIを押し上げた可能性が考えられます。

2点目は、大企業に比べ、中小企業の経済活動が軟調であったことです。政府系製造業PMIは大企業の構成が高く、反対に財新製造業PMIは主に中小企業で構成されているため、中小企業の動向を反映しやすく、政府系と財新を比較しても、大企業は好調、中小企業は軟調と色分けできそうです。また、政府系製造業PMIは事業規模別構成指数が公表されており、それらを見ても大企業と中小企業に同様の傾向が見られます(図表2参照)。この背景として、環境規制の強化が考えられます。報道によると、中国環境省は、毎年問題となる中国の秋から冬の大気汚染悪化に対応するためPM2.5などの削減目標を策定しています。さらに報道では対象となる北京(他に天津、河北省など)で概ね17万社以上が生産停止に追い込まれる恐れがあり、その多くが対応の遅れた中小企業と見られています。先のPMI指数の動きの違いは、環境対策の強化を反映した可能性があります。

最後に、中国当局の安定を重視した経済運営は維持されると見ています。例えば、先の環境規制は中小企業に重荷となることが懸念されますが、中国人民銀行(中央銀行)は預金準備率を2018年から引き下げると、9月30日に発表しました。預金準備率引き下げ幅は0.5%~1.5%で、特に中小零細企業などへの融資が大きいところに適用されるなど中小企業に配慮を示す内容です。10月には中国にとって極めて重要な第19回共産党大会が開かれることもあり、大気汚染の改善に向け犠牲を払う姿勢を示しつつ、安定に配慮を示した格好です。ただ、気になるのは、共産党大会後にある程度の反動減は想定されることで、中国は今後も注視は必要と見ています。

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