インド中銀、下げたくても下げられなくて、据え置き | ピクテ投信投資顧問株式会社

インド中銀、下げたくても下げられなくて、据え置き アジア インド

インドのインフレ率が10%台から4%に近づいてから、RBIは金融緩和姿勢を維持しています。足元のインフレ率は利下げ開始局面より低い水準ですが、当面、少なくとも年内程度は政策金利を据え置く可能性があると見ています。

インド中銀:主要政策金利を市場予想通り、全て据え置き、成長見通しは下方修正

インド準備銀行(中央銀行、RBI)が2017年10月4日に公表した声明で、主要3金利(RBIリバースレポは5.75%、RBIレートは6.0%、RBI現金準備率は4.00%)を市場予想通り据え置くと発表しました。RBIは2017年10月~18年3月のインフレ率予想は4.2~4.6%と、従来レンジの3.5~4.5%から上方修正し、本年度(2017年4月~18年3月)の粗付加価値(GVA)成長率見通しは6.7%と従来予想の7.3%から引き下げました。

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インドのインフレ率が10%台からRBIの目標である4%に近づいた2015年1月からRBIは基本的に金融緩和姿勢を維持しています(図表1参照)。足元のインフレ率は利下げ開始局面より低い水準ですが、次の点を踏まえると、当面、少なくとも年内程度は政策金利を据え置く可能性もあると見ています。

1つ目は、足元の水準は低いものの、インフレ率見通しが小幅ながら悪化していることです。RBIは7~9月の原油価格の上昇や、食料以外の値上がりに勢いがつき始めていることなどから、インフレ率見通しを小幅ながら、上方修正しています。また、テクニカルな話として、過去1年ほど価格が低下傾向であったため、今後指数は上昇しやすいという点も懸念されます。

2つ目は為替の動向です。インドに限らず、新興国の通貨の一部に小幅ながら9月中旬以降、通貨安の兆しが見られます(図表2参照)。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受け、年内利上げの可能性が若干高まったことを受けた動きと見られます。もっとも、フィリピンのように通貨動向に国内事情が色濃く反映している国もありますが、大方、FOMC後、小幅ながらドル高となっています。米国の今後の利上げペースを踏まえ、RBIの為替を意識した金融政策運営が想定されます。米国の利上げに対し、RBIが据え置きならともかく、積極的に利下げを実施するのはやや考えにくいと思われます。

最後に、財政政策の拡大が想定されることです。RBIは物品サービス税(GST)の導入に伴う短期的な副作用などを背景に経済成長見通しを下方修正したように、インドに景気てこ入れ策の必要性は見られます。ただ、金融政策を据置いたとしても、インドは財政政策を拡大させる余地があると見られます。

副作用が景気を冷やしたGSTですが、今後は歳入の増加が見込めるため、財政健全化の遅れも、歳入増で将来的にカバーできることも期待されます。景気を見れば利下げ期待はあるも、インドの政策金利は当面据え置きが想定されます。

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