NZドル安に底打ちの兆しも | ピクテ投信投資顧問株式会社

NZドル安に底打ちの兆しも オセアニア

NZドルは7月後半から、雇用統計など軟調な経済指標、NZ中銀の金融緩和姿勢とNZドル高懸念、最近では政治動向の不透明感からNZドル安傾向となっていましたが、足元、底打ちの可能性を示唆する要因も見られます。

NZドル上昇:NZ中銀が利上げ予想時期を前倒し

ニュージーランド(NZ)準備銀行(中銀)は2017年11月9日に市場予想通り政策金利を1.75%で据え置きました。

NZ中銀は声明で金融政策は相当の期間、緩和的であり続けると述べる一方、2%のインフレ目標がこれまでの予測より早期に達成されるだろうと述べ、利上げの予想時期を2019年第7-9月期から同年4-6月期としました(図表1参照)。

NZ中銀の声明などのトーンがややタカ派的(金融引き締めを選好)であったことから、底打ち感が見られていたNZドルは上昇に転じる兆しを見せています(図表2参照)。

どこに注目すべきか:NZ中銀、環太平洋連携協定(TPP)、移民

NZドルは7月後半から、雇用統計など軟調な経済指標、NZ中銀の金融緩和姿勢とNZドル高懸念、最近では政治動向の不透明感からNZドル安傾向となっていましたが、足元、底打ちの可能性を示唆する次の要因も見られます。

まず1点目はNZ中銀のややタカ派的な姿勢です。NZ中銀は今後の金融政策について、声明文では相当の期間、緩和的であり続けると述べるなどの表現は維持したものの、予想値の形で示される政策金利見通しから(図表1参照)、利上げ開始見通しを従来の19年7-9月期から同年4-6月期へ若干ながら前倒ししています。

また、NZ中銀は今年の夏にはバランスの取れた経済成長に通貨安が必要と述べていましたが、今回声明ではNZドルの現状水準を容認すると思わせる表現も見られます。

2点目として、 NZドル安のきっかけともなったNZの雇用統計ですが、11月1日に公表された7-9月期の失業率は市場予想を下回るなど、改善を示しています。

3点目として、今日のヘッドライン2017年10月20日号でも9年ぶりに政権復帰した労働党とNZファーストの連立政権の政策への不安から市場ではNZドルが下落したことを指摘しましたが、これまでのところ混乱は回避されています。例えば、新政権の方針から、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から離脱することが懸念されていました。しかしNZ労働党は国内世論に配慮してTPP11(米国を除いた)の枠組みで早期の合意を目指すことを明言しています。

もっとも、NZドルには不安要因もあります。新政権の支出・投資拡大の方針は詳細が不明で、最悪、経済成長が鈍化する一方でインフレ率上昇という為替市場にとり重荷となるシナリオも考えられ、新政権の政策については慎重に見る必要があります。また、新政権の移民流入への対応なども不透明な材料です。そのうえ、今回ややタカ派的であったNZ中銀もスペンサー総裁代行は18年3月で任期を終えますが、人事に進展は無いなど不安定な材料が多い点にも注意は必要です。

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