中国、10月の経済指標に伸びの鈍化が見られたが | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国、10月の経済指標に伸びの鈍化が見られたが アジア 中国

中国の経済指標は各月、今の時期に概ね出揃いますが、全般に景気回復ペースの減速を示唆する内容でした。
10月に開催された5年に1度の中国共産党大会で示された方針と整合的とも見られます。

中国経済指標:10月の小売売上高、工業生産、投資の伸びが軒並み鈍化

中国国家統計局が2017年11月14日に発表した10月の社会消費品小売総額(小売売上高)は前年同月比10.0%と市場予想(10.5%)、前月(10.3%)を下回りました。同日に発表された10月の鉱工業生産は前年同月比6.2%と市場予想(6.3%)、前月(6.6%)を下回りました。1-10月の都市部固定資産投資は前年同期比7.3%と、前月の7.5%を下回りました。

どこに注目すべきか:共産党大会、住宅価格、投資、消費

中国の経済指標は各月、今の時期に概ね出揃いますが、全般に景気回復ペースの減速を示唆する内容でした。10月に開催された5年に1度の中国共産党大会で示された方針と整合的とも見られます。

好むと好まざるとにかかわらず、中国経済の動向に当局の意向が反映される傾向が見られます。10月の共産党大会で示された当面の経済方針はGDP(国内総生産)成長率のペースよりも質をさらに重視すると述べています。もっとも成長の質重視は今回の共産党大会のかなり前から中国当局の方針として浸透しており、追認に過ぎないともいえます。当面追加景気対策の可能性が低い一方、大気汚染の改善などは求められ、鉱工業生産のペースダウンが想定されます。

ただ、成長率が低下、その上、質も悪化するというケースも考えられます。そこで都市の規模別新築住宅価格の動向を見ると(図表1参照)、大都市(ティア1)と中都市(ティア2)、小都市(ティア3)の価格格差が、当局の政策を背景に縮小しており、質の改善が見られます。2014~15年住宅価格が低迷したことで中国当局が規制緩和を実施したところ、大都市中心に住宅投機熱が高まり質の悪い成長となっていましたが、足元の各都市規模別の価格動向を見ると(上手く行き過ぎている気もしますが)落ち着きが見られます。

長期的な経済成長の内容を見ると、過去中国の経済の成長は過度に投資に依存、消費が過小な構成割合という、質の悪い構造でした。構成比に占める消費の割合は徐々に高まっており(図表2参照)、中長期的な質の改善が見られます。

恐らく今後の中国国民にとっても望ましいのは、質を重視した経済運営とは思われますが、成長率はどの程度低下を見込むべきでしょうか?ほぼ終わりの見えている2017年の成長率は出来すぎの面もあり、市場では6.8%程度が見込まれ、2016年実績(6.7%)を上回る可能性があります。景気の質がより重視される2018年について、市場では6.4%程度、ピクテでは底堅い個人消費と輸出拡大などを背景に6.6%程度を確保する可能性もあると見込んでいます。中国の成長率は来年減速が見込まれますが、成長の質が改善するのであれば、必ずしも悪い話ではないと思われます。

 

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