中国株式市場下落への身構え方 | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国株式市場下落への身構え方 アジア 中国

今回の中国株式市場の下落は、経済指標の際立った悪化や、中国株式が割高との指標も見当たらない中での調整と見られます。ただ、中国当局の金融安定化方針に伴い株価が変動するリスクには注意が必要と見られます。

中国株式市場:上海総合指数は年内、最大の下落を記録

中国の株式市場は2017年11月23日、米国などが祝日で休場となる中、下落しました。例えば、上海証券取引所上場のA株及びB株全体の動きを示す上海総合指数は23日に約2.3%下落と2017年最大の下落となりました。香港証券取引所上場の中国本土企業株で構成されるH株は2%弱下落しました(図表1参照、指数化)。

どこに注目すべきか:財新製造業PMI、バリュエーション、過剰債務

今回の中国株式市場の下落は、経済指標の際立った悪化や、中国株式が割高との指標も見当たらない中での調整と見られます。ただ、中国当局の金融安定化方針に伴い株価が変動するリスクには注意が必要と見られます。

今回の中国株式の動向のポイントは次の通りです。

まず、足元中国の経済指標に際立った悪化は見られないことです。例えば財新伝媒とマークイット・エコノミクスが公表している中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は10月は51と、景気の拡大と縮小の目安となる50を上回っています(図表1参照)。ただし、10月の共産党大会後に公表された中国の経済指標は概ね市場予想を下回っており、安定化の方針に沿うように景気の減速傾向は見られます。

次に、中国株式市場の割高・割安の目安となる株価収益率(PER) などのバリュエーション指標は、企業収益が堅調なこともあり、新興国全体の平均を下回るなど割高とは言いがたい水準と思われます。

一方、気になるのは中国当局の金融安定化方針に伴う動きです。例えば、共産党大会後に金融安定発展委員会が設立(公表は7月)されるなど本格的に始動する模様です。そのため長年の課題であった過剰債務の解消に向け金利の上昇(流動性の低下)も想定されます。このような中、中国の10年国債利回りが節目となる4%を超えた(国債価格は下落)ことは株式市場のセンチメントを悪化させた可能性もあります。

ただ、今の所、短期金利は落ち着いた動きです(図表2参照)。

なお、報道では中国当局はオンラインの小口融資業者に対する規制強化の導入予定を公表しています。詳細は不明ながら株式投資の(当局が望まない)資金調達への対応であるとすると、株式市場には多少マイナス材料かも知れません。

中国株式市場は下落しましたが、人民元は堅調で、多くの外国人投資家は休暇という要素を割り引いても、過去に見られた資本逃避という状況ではないと思われます。ただ、中国当局が目指す金融市場安定は、言い換えれば過剰債務の削減と思われます。あくまで安定を目指すはずが、冷やし過ぎとなる懸念もあり、今後繰り出される対応策には注視が必要です。

 

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