ブラジル通貨政策委員会、プレビュー | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル通貨政策委員会、プレビュー 中南米

今年最後の定例のCOPOMでは、市場は概ね利下げを予想しており、利下げそのものよりも、利下げ局面は今回で終わるのか、それとも来年も利下げを続けるのかについて、主に次の点が判断材料になると見ています。

ブラジルGDP:7-9月期前年同期比で1.4%増と底打ち感が明確に

ブラジル地理統計院(IBGE)が2017年12月1日発表した17年7-9月期GDP(国内総生産)は前期比0.1%増と、3四半期連続でプラス成長し、前年同期比でも1.4%増となりました(図表1参照)。国際通貨基金(IMF)など国際機関の経済予想を見ると、18年、19年とプラス成長の継続が見込まれており、ブラジルの経済成長の底打ちは明確となりつつあります。

ブラジル中央銀行は12月6日に通貨政策委員会(COPOM)開催予定です。市場では政策金利を0.5%引下げ7.0%にすることが見込まれています(図表2参照)。

どこに注目すべきか:IPCA、個人消費、FGTS、レアル、年金改革

今年最後の定例のCOPOMでは、市場は概ね利下げを予想しており、利下げそのものよりも、利下げ局面は今回で終わるのか、それとも来年も利下げを続けるのかについて、主に次の点が判断材料になると見ています。

1点目は声明文の内容の主要部分となっているインフレ率予想です。ブラジルのインフレ率は、概ねレアル高に伴う格好で低下し、10月のインフレ率(IPCA)は前年同月比2.7%と、ブラジル中銀の2017年予想(3.3%)を下回っています。なお、ブラジル中銀は予想の前提として、17年と18年の政策金利を7.0%としています。仮に今回0.5%の利下げをして政策金利を7.0%とした場合、インフレ率見通しを引き下げるなど緩和バイアスが必要と思われます。

2点目は、経済成長に対する見方です。ブラジルの成長率は底打ちしたように見えますが、内容も注視する必要があります。例えば、ブラジルの消費は回復傾向ですが、4-6月期頃から勤続期間補償基金(FGTS、本来解雇などに限られる引き出し条件を今年一時期緩和した)による消費の底上げも想定されるためです。また、成長の原動力を消費から投資にシフトする必要があるものの、GDPの設備投資は前期比でプラスに転じたばかりです。今後も投資意欲が強いのか見極めが必要と思われます。

最後に、恐らく決め手となるのは通貨レアルの動向と思われます。インフレ率低下はレアル高に転じた時期であり、政策金利はレアルを意識した運営が行われており、現在の利下げ局面もレアルの落ち着きと裏腹の状況です(図表2参照)。
利下げ局面でもレアルが安定していた背景の一つは構造改革の進展と思われます。
ただ、足元では構造改革の本丸、年金改革の審議、可決の有無を巡り、レアルが変動する局面が見られます。なお、報道では、COPOMが予定されている今週にも審議、可決の流れが伝えられています。目先の変動要因ということ以上に、年金改革はレアルの今後の動向に影響を与えると見られます。
これらの点の確認に、様子見の必要があるかもしれません。

 

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