ブラジル中銀、利下げの目も残す | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル中銀、利下げの目も残す 中南米

今回のCopomの注目点は次回以降のCopomでも、利下げを継続するか、それとも停止するかであると指摘しました。公表された声明はややハト派寄りで、次回以降のCopomで利下げが行われる可能性も残されたと思われます。

ブラジル中銀:市場予想通り、政策金利を過去最低の7%に引下げ

ブラジル中央銀行は2017年12月6日、大方の市場予想通り政策金利を7.5%から0.5%引き下げ7%とすることを全会一致で決定しました。今回の利下げは、10月の0.75%の引き下げに続くもので、これにより10会合連続の利下げとなり、現在の利下げ局面である2016年10月以降、政策金利は合計7.25%引き下げられました(図表1参照)。

なお、ブラジル中銀は次回の通貨政策委員会(Copom)で緩和ペースを後退させることも示唆しています。次回のCopomは来年2月に開催が予定されています。

どこに注目すべきか:Copom、インフレ率予想、年金改革、選挙

今日のヘッドライン2017年12月4日号で、今回のCopomの注目点は次回以降のCopomでも、利下げを継続するか、それとも停止するかであると指摘しました。公表された声明はややハト派(金融緩和を選好)寄りで、次回以降のCopomで利下げが行われる可能性も残されたと思われます。

まず、ブラジル中銀が利下げを決定した理由は主に①底打ちながら回復が鈍いブラジル景気、②良好なインフレ環境、と述べています。一方でブラジル中銀が想定するシナリオ通りに経済が展開すれば、利下げペースをさらに引き下げるのが適切だと述べており、利下げ停止のタイミングを視野に入れていることは確認されます。また、ブラジル中銀がインフレ率などの経済予想をするにあたり、前提としている将来の政策金利を17年と18年は7.0%、19年は8.0%が仮定されているため(図表2参照)、今回の利下げで政策金利が7.0%となったことから、利下げはいったん休止との見方もあります。

しかし、声明を見ると、次回のCopomでも利下げが行われる可能性を維持すべき内容も見られます。例えば、細かな点では、ブラジル中銀はインフレ率予想を若干引き下げており、ややハト派的な面が見られる点です。

次に、もっとも注目すべきはブラジル中銀が構造改革、具体的には年金改革の実現の是非を重視していることです。あえて単純化すれば、年金改革が成立すれば利下げの余地が生まれ、不成立なら利下げは見送られる構図です。ブラジルの年金制度は現行法では受給資格が得られる年齢が原則、女性は55歳、男性60歳で、最低納付期間は15年となっていますが、改革案は当初、最低年金受給開始年齢を男女とも65歳とするなどが改革の骨格となっています。成立となれば利下げシナリオも視野に入るため、年金改革の動向次第ながら、利下げシナリオは温存するべきと見られます。

もっとも、やっかいなのは骨抜き成立で、合意内容によっては、成立しても利下げの判断に慎重となるケースがあるかもしれません。ブラジルは来年選挙を控えていることから、年金改革は年内決着を目指し、来週にも採決が予定されています。ただ、テメル大統領は成立に十分な票をまだ確保できていないと述べており、今後の動向に注視が必要です。

 

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