市場予想を上回った中国GDP | ピクテ投信投資顧問株式会社

市場予想を上回った中国GDP アジア 中国

中国の2017年10-12月期および2017年通年のGDP成長率は、市場予想および2017年の成長目標を上回り、堅調な景気回復が示されました。2018年の中国経済は、過剰生産設備、過剰債務の削減などの影響によって成長率こそペースダウンする可能性はありますが、産業構造の転換とともに「質の高い成長」へのシフトが期待されます。

中国GDP:2017年のGDP成長率は6.9%で、2010年以来の成長加速

中国国家統計局が2018年1月18日に発表した2017年10-12月期のGDP(国内総生産)は前年同期比6.8%と、7-9月期の成長率(同6.8%)から横ばいであったものの、市場予想(同6.7%)を上回りました。また、2017年通年の成長率は前年比6.9%と、市場予想(同6.8%)および2016年(同6.7%)を上回りました(図表1参照)。年間の成長率が加速するのは、2010年以来となります。

どこにどこに注目すべきか:不動産投資、ニューエコノミー、小売売上高

中国の2017年通年のGDP成長率は前年比+6.9%となりました。成長を支えた主な要因は、世界経済の回復に伴い好調を持続した輸出と、一部不動産市場も成長の勢いを支えました。ただし、不動産投資は共産党大会前の駆け込み的な投資増の面も見られます。足元では、中国当局は官と民がパートナーを組んで事業を行うパブリックプライベートパートナーシップ(PPP)関連の地方政府による不正融資への規制を強化しているなど、投資を抑えるスタンスと見られます。やや過熱感が残る不動産投資は2018年には成長要因とは考えにくい状況です。

一方、2017年10月に開催された共産党大会後の経済活動が本格的にスタートする2018年は、ある程度成長の減速は想定されるものの、2017年とは違う要因が経済を下支えすると見ています。

2017年の成長要因を振り返ると、不動産投資では、4月に河北省雄安新区の設立が発表され同地域の不動産市場にブームが起きました。年間での不動産投資の伸び率は7%と、2014年以来の高い伸びとなりましたが、2018年の成長要因とは考えにくい状況です。

次に、製造業を中心とする、第2次産業も堅調でした。2017年通年の鉱工業生産は前年比+6.6%と、2016年の同+6.0%から伸びが回復しました。

注目は内容です。鉄鋼など重工業は生産調整が進むなど、今後の伸びは期待できない分野です。

一方で、中国はニューエコノミーに向けて最新テクノロジーの研究、生産を活発化させています。例えば、工業用ロボット生産の伸びは2017年に前年比+68.1%と、既に力強かった2016年の同+34.3%から大幅に加速しています。中国は人工知能(AI)や自動運転車でも世界をリードすることをめざすようです。検索技術やスマートフォンでは米国に遅れたものの、世界最大の人口が生み出す大量のデータと豊富な中国人研究者という強みがあります。スピード感が求められる分野だけに、2018年も勢いが続くものと思われます。

最後に個人消費は2017年も成長を下支えする要因であったとともに、2018年も成長を支えると見ています。

なお、GDPと同日に公表された2017年12月の小売売上高は前年同月比+9.4%と市場予想を下回りましたが、単月の動きでトレンドの判断を変える必要はないと見ています。中国の失業率は低下傾向で、一方有効求人倍率は上昇し続けるなど、雇用市場が堅調だからです。

2018年の中国経済は、成長率こそ緩やかになるものの、「質の高い成長」への転換が期待されます。

 

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