南ア、ようやく光も見え始める | ピクテ投信投資顧問株式会社

南ア、ようやく光も見え始める アフリカ

米国株の変動を受け、多くの新興国通貨が軟調な動きとなる中、南アランドは相対的に堅調です。ランドが底堅い動きを見せた背景には、汚職疑惑が絶えないズマ大統領交代期待などです。一連の流れを整理します。

ズマ大統領解任決定:南ア与党(ANC)は退陣期限を設けず返答を待つ姿勢

南アフリカ(南ア)の与党アフリカ民族会議(ANC)は2018年2月12~13日、13時間に及ぶ会議の末、ズマ大統領の解任を決定しました。

ただ既に確定しているラマポーザ新政権に移行する時期については、明確な期限を設定しませんでした。ズマ大統領は退陣要求に応じている模様ですが、最長6ヵ月間政権に残ることを望んでいました。ANCはこれは、長過ぎるとの見方を示しています。ANCはズマ氏が2月14日にも返答することを期待していると述べています。

どこに注目すべきか:ANC議長、総選挙、通貨ランド、格付け、予算

米国株の変動を受け、多くの新興国通貨が軟調な動きとなる中、南アランドは相対的に堅調です(図表1参照)。ランドが底堅い動きを見せた背景には、汚職疑惑が絶えないズマ大統領交代期待などです。一連の流れを整理します。

まず、過去を振り返ります。南アで長年与党に君臨するANCは、かつては故マンデラ氏とともにアパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃の立役者です(図表2参照)。支持率も、足元では過半数を割るケースも見られますが、概ね高くなっています。

2009年に就任したズマ大統領は、選挙では貧困の解消、公共サービス、教育と保健医療の向上など左派的政策を訴えてきました。ただし、汚職疑惑は絶えず、ズマ大統領は南アの財政悪化や汚職の象徴的イメージと見られていました。

次に、通貨ランドの底堅さの背景ともなっている、悪い流れを断ち切る動きを振り返ります。

まず、南ア政治とANCの改革への期待を受けたラマポーザ氏がANC党首に昨年12月に選出されたことが市場では早速好材料となりました。その上ANC党首選から2ヵ月たってもランドが堅調な背景として、ラマポーザ氏が早くも改革を実施している点も大切と見ています。例えば、ANC議長として、ラマポーザ氏は、非効率な財務状況で経営不振の国営電力会社の経営陣を一新し、市場でも評価が高い経営者を任命しています。また、来年の選挙に向け党内の改革を進めるなど、選挙公約の実現を進めています。ただ、目先の問題は権力の2元化で、理屈の上ではズマ大統領が2019年の選挙まで(その後は憲法が3選を禁止しているため不可)居座る可能性がないわけではありません。権力2元化の早期の解消が求められます。

今後に目を向けると、月内に公表予定の予算案が注目です。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは現在投資適格ぎりぎりの南アを3月23日に格付レビューする予定です。格付け維持の判断の目安として、政治動向と予算を注目点と示唆していますが、予算が改善するか予断は許されない状況です。仮にムーディーズが南アを投資不適格とすれば、主要な指数から除外される見込みで、今後の動きに注視が必要です。

ようやく明るさが見えた南アですが、経済不振など難問は山積みです。改革の歩みを絶やさないことが求められそうです。

 

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