南米のインフレ率に共通する要因とは | ピクテ投信投資顧問株式会社

南米のインフレ率に共通する要因とは 中南米

ブラジル、ペルー、コロンビアなど南米の主な国のインフレ率の最近の変動を見ると、比較的似た動きとなっています。南米のインフレ率の今後の動向を占うために、共通要因と思われる項目について整理します。

南米主要中央銀行:アルゼンチンは据え置きブラジルは利下げをするも次回は据え置きか

ブラジル中央銀行は2018年2月15日に今月6、7日に開催し0.25%の利下げを決定した政策委員会の議事要旨を公表しました。議事要旨では、次回の金融政策では金融緩和(利下げ)の停止を示唆しました。ただ、インフレ率の上昇が想定を下回れば金融緩和を延長する余地が生じる可能性も示しました。一方、アルゼンチン中央銀行は2月14日にインフレ期待が上昇したとして政策金利を27.25%で据え置きました。アルゼンチンペソは据え置きを受け上昇しました。

どこに注目すべきか:エルニーニョ現象、通貨動向、米国金融政策

ブラジル、ペルー、コロンビアなど南米の主な国のインフレ率の最近の変動を見ると、比較的似た動きとなっています(図表1参照)。南米のインフレ率の今後の動向を占うために、共通要因と思われる項目について整理します。

1つ目は、天候要因です。南米のインフレ率を振り返ると、国により前後するものの、15年~16年にピークをつけた後、低下する傾向が見られます。この背景として、まず、15年末ごろに最悪期を迎えたエルニーニョの影響で、食品価格が急上昇したことがあげられます。反対に15年後半~16年の食品価格高騰の反動で、インフレ率が低下した面があります。ただ、過去の食品価格上昇一巡による、足元のインフレ率低下は終了間近の可能性もあり、今後は注意も必要です。

なお、日本の寒さの遠因とも言われるラニーニャ現象が気象庁に確認されていますが、予想では18年春には収束の見込みで、影響は限定的と見られます。ただ、可能性は極めて低いですが、仮に年末までラニーニャ現象が続くと、2011年のように、場所により、南米で日照りと豪雨が懸念されます。

2つ目は、影響が大きい通貨の動向です。南米通貨は2014~15年に下落傾向となりました(図表2参照)。通貨安に伴う輸入物価の上昇が、遅れて国内インフレ率を上昇させる傾向が見られるだけに、通貨動向は極めて重要です。南米通貨下落の背景は、米国の金融引き締め開始と、原油など商品価格の下落でした。商品輸出を主力産業とする南米諸国は、商品価格の影響を同じように受けやすい傾向が見られます。

なお、足元、米国の金融政策はある程度織り込んだこと、原油など商品価格は安定的なことなどを受け、南米通貨は安定的です。一方で、南米の国の多くは金融緩和をしてきたため、今後景気回復への未練から引き締めのタイミングを見失えば南米通貨に下落リスクがある点に注意も必要です。加えて、南米では、ブラジル、コロンビア、パラグアイなど重要な選挙を控えており、政治動向も気になります。

南米の今後のインフレ率を見る上では、影響力が大きいのは通貨で、その主要な変動要因として、米国と国内の金融政策、商品価格、並びに政治動向を重視しています。

 

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