英国EU離脱交渉、関税同盟残留が新たな検討問題に | ピクテ投信投資顧問株式会社

英国EU離脱交渉、関税同盟残留が新たな検討問題に 欧州/ユーロ圏 英国

英最大野党の労働党、コービン党首は演説を行い、労働党はEU離脱後も英国がEU関税同盟にとどまることを支持すると言明し、関税同盟からの撤退を明言しているメイ首相との対立姿勢を鮮明にしました。

英労働党コービン党首:EU関税同盟の残留を支持で、メイ首相との対決姿勢が鮮明に

英最大野党、労働党のコービン党首は2018年2月26日、欧州連合(EU)離脱について演説を行い、労働党はEU離脱後も英国がEU関税同盟にとどまることを支持すると言明しました。この発表に対し、以前より関税同盟への残留を訴えてきた英産業連盟(CBI)は歓迎の姿勢とも報道されています。メイ首相はすでに関税同盟からの撤退を明言しており、労働党は関税同盟残留という親EUの姿勢を明確にすることで、対決姿勢を鮮明にしました。

どこに注目すべきか:英国下院、関税同盟、いいとこどり

英ポンドは16年6月の国民投票でEU離脱が賛成多数となったことで急落しましたが、その後回復傾向でした(図表1参照)。ただ、EU離脱交渉の不透明感などから、足元では、英国の利上げ期待というポンド上昇要因にもかかわらず、上昇(回復)のペースが低下しています。

関税同盟からの撤退、残留を中心にEU離脱問題のポイントを整理します。

まず、英国議会(下院)の議席分布を確認すると、与党保守党は過半数を下回り、北アイルランドと英国の他の地域との間に障壁を設けないことを主張する民主統一党(DUP)との閣外協力でギリギリの過半数を維持しているに過ぎません(図表2参照)。

関税同盟はアイルランドとの間に障壁を設けない上で、一つの解決策になる可能性もあり、DUPと保守党の閣外協力に影響は無いとは思われますが、注視は必要です。

与党保守党内の結束も関税同盟については一枚岩ではない点に注意が必要です。報道では保守党議員が複数(10人前後?)がメイ首相の関税同盟脱退の方針に造反する可能性があると伝えられているからです。

メイ首相は中国やインドとの新たな貿易協定の妨げになる関税同盟や単一市場については撤退を打ち出す一方、主要産業に限ってはEU規制を離脱後も適用できる「いいとこどり」を主張してきました。EUからの強硬な離脱を主張する議員へ配慮した主張となっています。しかし、労働党からの親EU路線が示されたことで、メイ首相は路線変更も視野に入れる必要があるかもしれません。

ただ、労働党が主張する関税同盟に残留し、貿易で英国の発言権を残す点にEUは恐らく冷ややかであるなど、労働党が離脱交渉ですんなり主導権を取れるかも不透明です。

このような中、メイ首相は3月2日にEUとの将来の通商関係の方針を演説する予定で、大いに注目しています。

 

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


ページの先頭へ戻る