ブラジル、5月過ぎは様子見モードへ | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル、5月過ぎは様子見モードへ 中南米

ブラジル経済は過去のマイナス成長から、17年にはプラスに転じています。ただ、GDP(国内総生産)成長率を前期比で見ると回復が鈍い面も見られます。利下げを続けたいところですが、様子見が必要な理由も見られます。  

ブラジル中銀 :3月に続き5月も利下げを示唆、その後は当分様子見

ブラジル中央銀行は2018年3月29日、インフレ・レポートを公表しました。金融政策委員会(Copom、3月20~21日開催分)後の声明、27日の議事録に続き金融政策の今後を占う公表資料が出揃いました。

ブラジル中銀は3月のCopomで政策金利 (Selic)の誘導目標を0.25%引き下げ6.50%としました。また、公表資料によると、①ブラジル中銀は次回5月会合での追加利下げ、②翌会合(6月)からは当分、それまでの緩和効果を評価(様子見)するため政策金利を据え置くと述べています。

どこに注目すべきか: Copom、様子見、大統領選挙、構造改革

ブラジル経済は過去のマイナス成長から、17年にはプラスに転じています(図表1参照)。ただ、GDP(国内総生産)成長率を前期比で見ると回復が鈍い面も見られます。利下げを続けたいところですが、様子見が必要な理由も見られます。

まず、ブラジルの経済状況を振り返ると、食料価格の下落や通貨安定もあり、ブラジル中銀の想定以上にインフレ率が低下、利下げ余地が生まれました。実質金利が高いブラジル経済にとっては恵みの雨とも見られます。しかし、インフレ率を押し下げてきた要因は減りつつあり、ブラジル中銀も来年のインフレ率を4%台と見込んでいます。いったん、インフレの動向を見守る時期とも思われます。
特に、ブラジルの消費が回復した背景はインフレ率低下による実質所得の改善との見方もあるだけに、インフレ動向にいっそう注視が必要です。

次に、米国の金融政策の先行き(利上げペース)が不透明なことも、様子見の理由と思われます。

最後に、懸念材料でもあるのが大統領選挙を控え、政治動向が不透明なことです。10月の大統領選挙に予想される顔ぶれでは左派のルラ元大統領の支持率が首位ですが、ルラ氏は汚職疑惑のため出馬も危ぶまれています(図表2参照)。
その場合、ボウソナロ下院議員が有力ですが、同議員は右派でルラ氏と政策は正反対です。
なお、現職のテメル大統領は不支持が8割超と不人気です。テメル大統領はいくつかの構造改革で実績を示しましたが、改革の本丸(ただ大衆に不人気)の年金改革は頓挫、選挙まで持ち越されそうな情勢です。

回復傾向のブラジル景気をさらに上昇させるには投資の加速が特効薬と見られますが、顔ぶれさえ見えない政治動向では、投資も、金融政策も当面、様子見となりそうです。

 

 

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