中国3月製造業PMIの注意点 | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国3月製造業PMIの注意点 アジア 中国

中国(政府系)製造業PMIは3月は回復しました。中国が7%に迫る成長率を記録した17年の製造業PMIの平均(51.6)に近い水準でした。悪い結果ではないのですが、内容を見ると注意点もあり、解釈は慎重にする必要があると見ています。  

中国(政府系)製造業PMI :指数は3月市場予想を上回る上昇、輸出需要回復

中国国家統計局が2018年3月31日に発表した3月の(政府系)製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5と、市場予想(50.6)、前月(50.3)を上回りました。これで同指数は景況判断の目安となる50を20ヵ月連続で上回りました(図表1参照)。

なお、財新伝媒が4月2日に公表した財新製造業PMIは3月が51.0と、市場予想(51.7)や前月(51.6)を下回りました。

どこに注目すべきか: 製造業PMI、春節、鉄鋼、非製造業PMI

中国(政府系)製造業PMIは3月51.5と回復しました。中国が7%に迫る成長率を記録した17年の製造業PMIの平均(51.6)に近い水準でした。18年、中国成長率は幸先の良いスタートを切ったと見たいところですが、次の点が気懸かりです。

1点目は、3月の製造業PMIの改善は一時的な可能性があることです。特に、春節の連休で稼働していなかった前月に比べ、今月はフル操業に戻ったことが改善の一つの要因とも見られるからです。なお、製造業PMIを移動平均で見ると、17年後半から緩やかに低下傾向で、3月の移動平均(3ヵ月)PMIは2月の同データに比べ低下しています(図表1参照)。

2点目は、同じPMIでも民間系で、(政府系に比べ)小規模企業の割合が高いと言われる財新製造業PMIは3月悪化していることです。幅広い規模の企業で回復を実感する内容ではなかったことが示唆されるとも見られるからです。

3点目は、中国景気と(概ね)連動する傾向が見られる鉄鋼や銅などの商品価格が足元下落していることです。鉄鋼や銅先物価格は17年後半にピークをつけた後、足元(特に18年3月)下落傾向です(図表2参照)。

最後に、3月のPMIが改善した項目を見ると、新規輸出受注が急回復しています(図表1参照)。この解釈ですが、海外経済の回復を受け、家電製品など中国製品への需要が高まり輸出が拡大したのであれば力強い景気の下支え要因と思われます。
一方、米国の通商戦略で関税引き上げ懸念が高まる中、(確認が必要ですが)輸出を急ぐ動きがあったのならば、需要の先食いに過ぎないだけに注意は必要です。

3月製造業PMIは数字としては改善はしましたが、解釈は慎重にする必要があると見ています。なお今後については、米国の通商戦略(関税)の影響が重要で、さしあたり今週米通商代表部が提出予定の対象品目リストに注目しています。

 

 

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