あの政策の影響が微妙に現れた、米国ISM製造業景況指数 | ピクテ投信投資顧問株式会社

あの政策の影響が微妙に現れた、米国ISM製造業景況指数 北米 米国

3月のISM製造業景況指数は前月を下回りました。項目別では新規受注指数や生産指数なども前月を下回りました。一方、仕入れ価格は、堅調な需要に加え、輸入関税導入に備えた鉄鋼などの在庫増加需要で上昇したものと見られます。  

米3月ISM製造業総合景況指数 :市場予想を下回るも59.3と高水準維持、仕入れ価格上昇

米供給管理協会(ISM)が2018年4月2日に発表した3月の米ISM製造業景況指数は59.3と、市場予想(59.6)、前月(60.8)を下回りました(図表1参照)。同指数は50が活動の拡大と縮小の目安となります。

項目別では、新規受注が61.9と前月の64.2を下回り、3ヵ月連続の低下となりました。雇用指数は57.3と、前月の59.7から低下しています。一方、項目別指数のうち、原料価格の動きを示唆する仕入れ価格指数は上昇しました。3月の仕入れ価格指数は2011年4月以来の高水準となる78.1で、前月の74.2を上回りました。

どこに注目すべきか: ISM製造業景況指数、新規受注、鉄鋼、アルミ

3月のISM製造業景況指数は前月を下回りました。項目別では新規受注指数や生産指数なども前月を下回りました。一方、仕入れ価格は、堅調な需要に加え、輸入関税導入に備えた鉄鋼などの在庫増加需要で上昇したものと見られます。

まず、3月のISM製造業景況指数全体の評価をすると、堅調な水準を維持していると見ています。確かに前月からは低下していますが、同指数が60を超えることは過去多くはなく、むしろ低下は自然なスピード調整と見られます。ISMのレポートによると、59.3という製造業景況指数は、実質GDP成長率で年率4.9%に相当すると指摘しています。

今回のISMのデータで注目したのは、仕入れ価格です。世界経済の回復を受けた堅調な需要を背景に、同指数は既に上昇していましたが、輸入関税導入に伴う前倒し需要が価格を引き上げた可能性があるからです。
ISMによると、調査回答者の約32%が輸入関税に関して、コスト増などの懸念を示したと述べています。特に追加関税が発動された鉄鋼とアルミは製造業全般で原材料として利用されているため、需要は強いと見られます。
ISMのレポートでも、業界の声(必ずしも業界の平均でなく、あくまで参考ですが)として、鉄鋼などを注文しても品切れで1~2日後に再度問い合わせたらより高い価格を提示されたケースなどが実例として紹介されています。

もっとも、ISM指数から離れて、生産者物価指数(PPI)で原材料などの価格動向を確認すると中間財、最終財とも、足元は落ち着いた動きとなっています(図表2参照)。一方で、鉄鋼指数は足元上昇しています。なお、アルミニウムは市場全体の動きが不安定で、関税との関係はやや不透明です。

トランプ政権の追加関税政策の影響は、今のところ限られていると見られますが、今後の展開に注視は必要です。

 

 

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


ページの先頭へ戻る