景気が堅調な今だから、出来ることがあるとIMFは言うけれど | ピクテ投信投資顧問株式会社

景気が堅調な今だから、出来ることがあるとIMFは言うけれど グローバル

毎年今の時期、IMFは世界経済見通し(WEO)以外にも財政モニターなどのレポートを公表します。デジタル化と財政政策など最新の課題についての分析を公表する一方、債務残高拡大への懸念など伝統的な課題も分析されています。  

IMF財政モニター:世界の債務残高が過去最大規模に拡大と警告

国際通貨基金(IMF)が2018年4月18日に公表した最新の「財政モニター」報告書によると、世界の債務残高は過去最高水準で推移しており、2016年は約164兆ドルに迫ると見られます(図表1参照)。IMFによると、世界の公的・民間債務は2016年、世界の国内総生産(GDP)の225%相当となった模様です。

どこに注目すべきか:財政モニター、規制緩和、民間債務

毎年今の時期、IMFは世界経済見通し(WEO)以外にも財政モニターなどのレポートを公表します。デジタル化と財政政策など最新の課題についての分析を公表する一方、債務残高拡大への懸念など伝統的な課題も分析されています。

まず、これまでにIMFから公表されたレポートや会見などから判断して、IMFは世界経済の成長率(例えば18年は3.9%を予想)は潜在成長率を上回っていると認識している様子です。

短期的な景気サイクルは、主に金融政策と財政政策に支えられピークにあるとIMFは認識しています。ただ、インフレ率が少なくとも底打ちの兆しを見せていることと、債務水準が過去最大規模となっていることなどから、金融・財政政策による成長サポートは維持可能と考えていないようです。

反対に、IMFは景気が底堅い今こそ、将来の景気悪化に備え財政政策の余地を残すことを提案しています。さらに深読みすれば、IMFは2008年頃の金融危機以降、大幅に低下したと見られる潜在成長率の引き上げを意図した政策、例えば規制緩和等を押し進めたい考えと見られます。

しかし、各国で行われている現実の政策は、IMFの理想とは程遠い状況で、IMFは懸念を示しています。例えば、米国は減税など財政拡大政策により債務残高対GDP(国内総生産)比率の上昇(悪化)を見込んでいます。同比率は2023年にはイタリアを上回ると予想しています(図表2参照)。

中国の債務拡大も懸念されます。例えば、世界の民間債務急増をけん引したのは中国で、金融危機以降の民間債務増大の多くを中国が占めると指摘しています。またIMFのラガルド専務理事は中国の一帯一路構想について、進展を評価するも、債務拡大懸念に対し警告しています。

なおIMFの指摘は債務危機への懸念よりも、経済成長戦略における財政政策の位置づけ見直しを求めたと見ています。

 

 

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