米国10年国債利回り、3%に近づく | ピクテ投信投資顧問株式会社

米国10年国債利回り、3%に近づく 北米 米国

米国10年国債利回りが3%に近づく動きを見せる中、物価連動国債(米国のTIPS)も上昇といった動きが注目されました。市場のインフレ期待(だけ)が上昇したような印象も受けますが、実質金利の上昇も含まれる点を確認してゆきます。  

米国国債利回り上昇:ブレークイーブンレートなども上昇

米国国債市場では2018年4月20日の取引では、インフレ率上昇に対する期待(懸念?)を背景に利回りが上昇(価格は下落)しました。米国10年国債利回りは取引終了時に2.96%と、年初来最高水準となりました(図表1参照)。

市場では、最近の地政学リスクの落ち着きや、原油価格など商品価格が上昇傾向であることから、物価上昇圧力が経済全体に広がるとの見方もあり、物価連動債もしくはブレークイーブンレートなどの上昇にも注目が集まりました。

どこに注目すべきか:名目金利、実質金利、期待インフレ率

米国10年国債利回り(=名目利回り)が3%に近づく動きを見せる中、物価連動国債(米国のTIPS)も上昇といった文字だけに目を奪われると市場の期待インフレ率(だけ)が上昇したような印象も受けますが、実質金利の上昇も含まれる点を確認してゆきます。

まず、国債利回り(=名目利回り)と実質金利、期待インフレ率(ブレークイーブンレート)の関係を整理します。実務では期待インフレ率≒名目利回り-実質金利という関係が知られています。実際には割り引くため引き算は正確ではありませんが、十分な近似値とみなされます。

先ほどの式から、市場で取引される名目利回りは期待インフレ率と実質金利の合計とも解釈することが出来ます。この関係を利用して、最近の国債利回り(名目利回り)の上昇を期待インフレ率の上昇と実質金利に分けると、金融当局が重視する実質金利の上昇分の寄与も大きくなっています。

最近の市場での出来事を(無理やり)当てはめると、原油価格の上昇は期待インフレ率の上昇に寄与していると見られます。一方、米朝会談期待による地政学リスクの低下や米中貿易摩擦懸念の後退(期待)などは実質金利の上昇に影響したということで(大雑把ですが)分類できると見られます。

期待インフレ率は直接測定できないため、物価連動債の利回りと、関係式から算出することを述べましたが、別の測定方法として、ミシガン大学はアンケートにより期待インフレ率を測定しています(図表2参照)。プロの運用者が大半となる物価連動債と異なり、ミシガン大学の調査は一般の人のインフレ率の期待が示されます。この期待インフレ率、足元上昇傾向ながら過去の水準と比べ回復が鈍いようにも見られます。

名目金利の上昇は実質金利の影響も大きいと見られます。

 

 

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