米5月のFOMC、利上げ継続を示唆か | ピクテ投信投資顧問株式会社

米5月のFOMC、利上げ継続を示唆か 北米 米国

FOMC後の市場の反応を見ても、国債利回りは小幅ながら低下(価格は上昇)していることから、声明文のトーンは全体的にはややハト派寄り(金融緩和を選好する傾向)と見られます。ただ、経済見通しの短期的なリスクについては「おおよそ均衡している」との考えを維持、緩やかな利上げペースの維持を示唆したと見ています。

FOMC:市場予想通り政策金利を維持、インフレ率は「対称的な」目標を強調

 米連邦準備制度理事会(FRB)は2018年5月1~2両日米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催、声明文を発表しました。FOMCは、政策金利(フェデラルファンド(FF)金利)誘導目標を市場予想通り1.50~1.75%のレンジで維持することを賛成8、反対ゼロの全会一致で決定しました。

 声明文における前回(3月FOMC)との主な相違点はインフレ率についての表記です。例えば、今回の声明文では前年同月比で見たインフレ率が中期的に、FOMCが「対称的」に目標とする2%近辺での推移を予想すると述べています。

どこに注目すべきか:対称的、PCE価格指数、利上げペース

 FOMC後の市場の反応を見ても、国債利回りは小幅ながら低下(価格は上昇)するなど、声明文のトーンは全体的に懸念されたほどタカ派的(金融引締めを選好する傾向)ではないと見られます(図表1参照)。ただ、経済見通しの短期的なリスクについては「おおよそ均衡している」との考えを維持、緩やかな利上げペースの維持を示唆したと見ています。

声明文に加えられた対称的の意味

 今回の声明文に見られたインフレ率2%を対称的に推移するとの表現が目新しい点で注目されました。しかし、同様の内容は過去FOMCメンバーから繰り返し述べられています。足元、FOMCが注視するインフレ率(個人消費支出(PCE)価格指数)が2%に近づいている中(図表2参照)、金融政策の判断は経済指標で機械的に行うのでなく、トータルの判断で行うことを表現したに過ぎないと思われます。

 そこで改めて、米国のインフレ率の動向をPCE価格指数で見ると、14~16年は原油価格の動向で変動が見られました。その後、17年前半は携帯電話サービス価格などの影響でPCE価格指数並びにコアが下落しましたが、足元回復傾向で、コアPCEも前年同月比1.9%と2%に迫る水準となっています。この局面で声明文に「対称的」と加えられたことで、2%となっても利上げペースの加速がないと解釈するならば、ハト派的とも思えますが、無理があるように思われます。FOMC後、引退を示唆しているFRBニューヨーク連銀のダドリー総裁や、後釜に内定しているサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はインフレ率は平均して2%程度が望ましいというもので、2%を上回ることもあれば、下回ることもあると、短期的な変動は許容することを示唆しているからです。

 むしろ、3月の声明では回復が鈍化したと表現した企業の固定資産投資について、今回は強い伸びと表現するなど、景気判断を引き上げた面も見られます。

 また、インフレ率について、前回はインフレ率が引き続き2%を下回っていると表現していたのに対し、今回はコアインフレ率が2%に近づいたと、素直(?)に表現しています。

 インフレ率2%での「機械的な政策対応を否定しつつ、景気認識などを一部引き上げることで、少なくとも年3回(年内後2回)の利上げペースの維持を示唆した内容と見ています。

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